
大阪・関西万博の閉幕まで3週間を切りましたが、チケットを持っているのに入場できない、いわゆる“死に券”が少なくとも91万枚あるとみられています。“駆け込み万博”を狙ったチケットの高額転売や詐欺も相次いでいます。
【写真で見る】万博、10万円超えの優先チケットもSOLDに… フリマサイトの現状
「人の気持ちを踏みにじって…」 万博でチケットトラブルも23日、大阪・関西万博の会場には、朝から当日券を買い求める人の行列が。
なかなか手に入らないチケットをめぐるトラブルも起きています。
チケットトラブルにあった男性
「これはもう詐欺だなと思って」
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9月末に友人と2人で万博へ行こうと考えていた男性は、「チケットを譲る」とのSNSの投稿を見て連絡。価格は1枚6000円でした。
チケットトラブルにあった男性
「詐欺だったらいやだなと思ったので、1枚ずつ購入していいですかと言ったんですね」
6000円を送金するもチケットは届かず、怪しいと感じた男性は返金を求めましたが、その後、連絡が取れなくなってしまったといいます。
──泣き寝入り?
チケットトラブルにあった男性
「そうですね。6000円だまし取られてしまった」
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別の女性も、SNSの投稿を見てコンタクトを取り、2枚分のチケット代8000円を送金しましたが、その直後に連絡が途絶えたといいます。
チケットトラブルにあった女性
「人の気持ちを踏みにじって本当に腹立たしいし、信じられないです」
Nスタは、当該のアカウントに事実確認のメッセージを送りましたが、すぐにブロックされました。
チケット代をだまし取る行為について、弁護士は次のように話します。
西脇亨輔 弁護士
「万博の人気に乗じてチケットがあるふりをして誘いをかけて、お金を振り込んでもらっているという可能性が高いので、詐欺罪という可能性が高いと思います。
詐欺罪の場合は10年以下の拘禁刑になるので、非常に重いものの一つになると思います」
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一方、フリマサイトでは高額のチケットが数多く出品されていて、たとえば住友館の優先入館券が2枚25万円で出品されていましたが、すでに売り切れています。
万博の公式サイトによると、チケットの譲渡は▼家族や友人などに限り、▼取得した価格以下であれば可能ですが、不正転売されたチケットでは入場できないということです。
また、チケットをめぐっては新たな問題も起きています。
SNSより
「チケット持っているのに入場予約できなくて絶望」
チケットを買ったのに予約が取れずに入場できない、いわゆる“死に券”です。
万博閉幕まであと20日ですが、博覧会協会などによると、来場予約はほぼ満員だといいます。
“死に券”は少なくとも91万枚とみられており、入場できる人数を増やすことはできないのでしょうか。
博覧会協会 高科淳 副事務総長
「安全に過ごしていただくためのキャパシティがどのくらいなのかを考えたときに、なかなかこれ以上枠を増やしていくことは難しい」
予約が取れず、入場できなかったチケットについては…
博覧会協会 高科淳 副事務総長
「払い戻しをするということは協会としては考えていないということです」
井上貴博キャスター:
協会側としては、当初から「早めに来場してください」と伝えていたことを考えると、致し方ないという気もします。
未使用分のチケットは、少なくとも91万枚とみられています。
通年パスなどを入れるともう少し増えるのではないかといわれていますが、このなかに企業が購入した分も含まれるとみられているため、個人で未使用のチケットがどのくらいあるのかは分けて考えるべきなのではとも思います。
出水麻衣キャスター:
閉幕まで残り少ない日時になったということで、皆さんの「行きたい」という気持ちは痛いほどわかります。
私も駆け込みで行かせてもらったのですが、人混みがすごすぎて、ベビーカーを押していらっしゃる方々が人の波にのまれてしまったり、エレベーターにものすごく並んでいたりというのを見ました。
やはり安全に過ごすためには、今のキャパを守っていくのは致し方ないという協会側の説明も非常によくわかる気がしました。
井上キャスター:
前半などはだいぶ予約枠が空いているときもあったので、そのときを逃してしまったというところはあるのかもしれません。
チケット規約の中にも、払い戻ししないことは明記しているということですが、今後は何か救済策があれば…ということになっていきそうです。