
朝食ビュッフェなどで見かけると妙に食べたくなるカレーですが、行列のできる「朝カレー店」も増えています。その人気のワケとは?
【写真を見る】ナゼ人気?行列のできる「朝カレー店」…並んでも食べたい“朝だけの味”も【THE TIME,】
「日替わり」スパイスカレーで朝ごはん「朝、早起きしてでもカレーが食べたくなっちゃって」(20代女性)
「今日は5時ちょっと前から並んでいる」(50代男性)
午前6時ー
埼玉・川口市の閑静な住宅街で行列ができていたのは、『Noodle&Spice curry 今日の1番』です。
朝6時半から営業する、わずか8席しかない朝カレー店。
皆さんのお目当ては、ライスに2種類のカレーが盛られた「バターチキンとキーマの合い掛けカレー」(800円)です。
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8種類のスパイスを使い、前日から手間暇かけて作るこだわりのカレーは、「香辛料を使うのが“魔術師のように上手”なので、抜群に美味しい」(50代男性)と大人気。
他にもチキンカレーやサバカレーなど、15種類以上のカレーを“日替わり”で提供しているので、毎日食べに来る人もいるといいます。
それにしても、なぜ朝6時半から営業しているのでしょうか?
店長・有馬 徹さん:
「川口はベッドタウンなので、住んでいる人に出社前に食べてもらうイメージ」
ベッドタウンの川口市は都心へ通勤する人が多いことから、“地元住民の朝ごはん”として朝営業を始めたのだといいます。
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絶品スパイスカレーを求めて、土日祝日の朝9時のオープンから行列が絶えない人気の朝カレー店、『SPICE POST』(東京・渋谷区)。
「結構スパイス感が強い。スパイスを食べるとすごく元気になる感じがする」(30代女性)
1番人気は、1皿に3種のカレーが盛られた「チキン&キーマ&ポークビンダル」(L・1800円)。
卵黄が添えられた“肉々しい”キーマカレーは、牛・豚・ラムの3種類の肉を混ぜ合わせ、こだわりの20種類以上のスパイスを入れ、肉の旨味が詰まった極上の味に。
“酸味が特徴”のポークビンダルは、西インド・ゴア地方のカレー。
ヨーグルト・スパイスなどで味付けした豚バラのブロック肉が入り、酸味と辛さのバランスが絶妙です。
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THE TIME,マーケティング部 西堀文部員:
「わりと辛めだけど酸味があるから食べやすい。これはたまらん」
チキンカレーは、ヨーグルトとスパイスに一晩つけ込んで煮込んだ柔らかいチキンが絶品です。
さらに、“朝だからこその味”も人気の理由とのこと。
店長・又吉則幸さん:
「朝の出来上がりのカレーは、“スープ状のサラっとしたカレー”。サラサラのカレーが好きなお客さんが朝から並ばれる」
具材が溶け出した昼間のカレーに比べて、サラサラとした朝カレーは「朝に食べやすい」と評判になっているのだといいます。
もともと開店時間は11時でしたが、「早くしてくれ」という客の要望から10時、9時とどんどん早くなり生まれた朝カレー。
又吉店長は、「大変ですよ!」と言いながらも笑顔でカレーを作り続けています。
「朝カレー」を提供する店が増えているのはナゼなのかー。
年間850食もカレーを食べているカレー研究家の一条さんは、「コロナ禍」も関係していると話します。
カレー研究家・一条もんこさん:
「朝からカレーを食べたいという人は、ずっといたと思う。立ち食いそば屋さんでも誰かはカレーを食べているし、潜在的に朝カレーを食べたいという人は、ある一定層いた」
しかし、立ち食いそば店は、コロナ禍以降減少傾向に…。
そのため、朝からカレーを求めてカレー店に並ぶ人が増えたのだといいます。
朝8時オープンの『土鍋ごはんと甘辛カレー 一体感』(東京・銀座)では、“注文してから提供まで30分かかる”朝カレーに、開店前から行列ができています。
「1時間並んでも食べたいものは結構並ぶので、そんなに苦にはならない」(40代男性)
そこまでして朝から食べたいというのが、「和牛ビーフカレー」(1650円)。
数種類のスパイスとフルーツが溶け込んだ甘辛い欧風カレーに、A5ランクの黒毛和牛が入った贅沢な一品。
産地や食感が違う「3種類のお米から選べる」土鍋ご飯は、注文が入ってから炊き始めるため提供までに30分かかるのです。
西堀部員:
「コクがすごい。お米は粒が立っているからちゃんとまとわりついて、お肉のホロホロがルーと合う。 美味しい」
1日の始まりに朝カレー。新たな食習慣がじわじわ広がっています。
(THE TIME,2025年9月26日放送より)