
雨が降る前や雨天時など、気圧の変化によりひきおこされる“天気痛”。その症状は様々です。
▼頭痛
▼めまい
▼のどの痛み・つかえ感
▼腹痛
【写真を見る】『天気痛』はなぜ起こる?気圧低下で頭痛・腹痛…メカニズムと対策を専門家に聞く【ひるおび】
いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤院長によると、気圧が5hPa〜10hPa下がると天気痛の人が増えるそうです。
クリニックでは、今年は天気痛による患者の来院が早く、人数も去年の同時期に比べ1.5倍ほどに増えているといいます。
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
喉は痛みというよりもつかえ感や何かへばりついている感じで、精査しても異常がないんですけど、やはりこれも自律神経からくる症状です。
腹痛も、元々過敏性腸症候群など自律神経を介してお腹が痛くなりやすい人は、この時期いつもより頻度が高く腹痛が出たり、下痢をしたり、お薬が効きにくくなったりしているのが現状です。
恵俊彰:
この時期インフルエンザや風邪と勘違いされる方もいらっしゃるんじゃないですか?
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いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
そうですね、多いと思います。最初は見分けがつかないことが多いですから、最初の1日2日は両方視野に入れて、まずは自律神経を整えながら体調を整える。熱や咳など明らかに感染を思わせるような症状が出てきたら病院受診や検査のことを考えるという2段構えが必要ですね。
【理由1:気圧の低下で血管拡張】
気圧の低下で血管が拡張すると、繊細な神経に影響したり、血圧や脈拍に影響したりすることで、天気痛を発症します。
気象予報士 森朗氏:
人間の体は、実はものすごく空気の圧力を受けています。
手のひらの上に乗っている空気の重さは、100キロから150キロなんです。この圧力が少し変化するだけで、血管が広がったり縮まったりします。
【理由2:三半規管が気圧の変化を察知】
気圧を感じるセンサーは、耳の奥の三半規管にあります。
この三半規管が気圧の変化に対応できなくなると、自律神経が乱れて天気痛を発症します。
恵俊彰:
若い頃はなかったけど歳を重ねると出てくることもありますか?
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いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
1回気圧が変動したからすぐなるというわけではなく、繰り返しているうちにだんだん三半規管のセンサーの機能が追いつかなくなるとか、自律神経の中枢そのものが揺さぶりによって疲労をきたしてきます。若い人もなりますし、歳をとってからなることもあります。
恵俊彰:
これはずっと付き合っていかなきゃいけないんですか?
いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長:
例えば症状が頭痛の場合は、血管が拡張したときに周りの繊細な神経が痛みを感じやすいと思うので、その血管をちょっと締めるようにする。低血圧の人は血圧を適正化することで予防にもなりますので、漢方薬なども選択肢に入ってきます。
血圧をこまめに測定して、調整することを検討してもいいと思います。
≪首筋ストレッチ≫
右に10秒、左に10秒 手を添えて首を横に倒します。
1日2〜3回、僧帽筋の伸びを意識して行うのがポイントです。
首には交感神経が集中しているので、ほぐすことでバランスを整えることが出来るそうです。
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≪腹式呼吸deリラックス≫
両手を上に上げ、お腹を膨らませながら10秒かけて息を吸います。
次に手を下ろしながらおなかをへこませつつ、10秒かけて息を吐きます。
横隔膜を上下に動かすことで副交感神経を刺激し、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。
(ひるおび 2025年10月15日放送より)