朝日新聞社東京本社=東京都中央区 朝日新聞社は26日、10月3日付夕刊などに掲載したウミガメをくわえるタヌキの写真を取り消したことを明らかにした。生成AI(人工知能)を使い加工された写真と判明し、事実と異なる部分があったと判断した。
10月3日付夕刊の記事「ウミガメの子 狙うタヌキ」では、鹿児島県・屋久島の砂浜でふ化したばかりのウミガメがタヌキに食べられていることを取り上げた。同社によると、写真は屋久島のウミガメ保護団体提供で、画像作成者は暗視可能なカメラで撮影した動画から画像を切り出し、生成AIのチャットGPTを使って鮮明にしようとしたという。
記事の内容に誤りはないが、画像はカメの向きが変わるなどしており、事実と異なる部分があると判断した。同じ保護団体が提供した同様の写真を巡っては、共同通信社も今月1日、生成AIによる加工があったとして配信写真を取り消した。
西山公隆・ゼネラルマネジャー兼東京本社編集局長の話 事実と異なる部分がある写真を掲載したことをおわびする。今後は加工や生成の有無の確認を徹底するなど再発防止に努める。