イランと独自外交続けてきた日本 イランにとって“頼みの綱”? トランプ・イラン両方のメンツが立つアイデア出せるか…試される「日本外交」【サンデーモーニング・風をよむ】

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2026年03月22日 14:46  TBS NEWS DIG

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トランプ大統領から、日本の貢献が改めて求められた日米首脳会談。緊迫するイラン情勢、さらには中東和平で日本が果たせる役割は一体何なのか。これまでの歴史から、学べることはあるのでしょうか。

【写真で見る】ハメネイ師や、ロウハニ大統領と会談する安倍総理(当時)

ホルムズ海峡封鎖はいつまで続く?

奈良・正倉院にあるガラスのお碗「白瑠璃椀」。3世紀のササン朝ペルシャ、現在のイランから伝わったとされています。

また、NHKドラマ「おしん」が大人気となるなど、古くから意外なつながりがあった日本と、遙か中東・イラン。

今、そのイランを舞台に戦争が起きる中、ホルムズ海峡をめぐって新たな動きがありました。 

イラン アラグチ 外相(16日)
「ホルムズ海峡は開放されている。閉鎖されているのは、我々の敵、つまり我が国に対して不当な侵略を行った者たちとその同盟国だけだ」

イランと個別の交渉を重ねて、インドやパキスタンなど、いくつかの国のタンカーが、無事、海峡を通過したと報じられたのです。

17日、国会では、イランとの交渉について問われました。

参政党 神谷宗幣 代表(17日 参・予算委)
「自衛隊の派遣を検討する前に、もっとイランと交渉すべき。インドや中国がタンカーを通してもらってますよね」

茂木敏充 外務大臣(17日 参・予算委)
「うちの国だけ通してくださいというやり方がいいのか。ホルムズ海峡全体が安全な海峡となるための外交努力は続けていきたい」

答弁は一般論に終始。具体的方策に触れることはありませんでした。

今回、注目が集まるペルシャ湾。実は70年以上前にも、この海域が封鎖されたことがありました。

日本とイラン、過去に深いつながり

1951年、当時のイラン産原油は、イギリスの会社が独占。これにイラン政府が反発し、石油会社を国有化します。

イギリスは対抗措置として、ペルシャ湾に軍艦を派遣し海上封鎖。イラン経済は危機に瀕します。

このとき日本のタンカー「日章丸」は、イギリス海軍の目をかいくぐり、イランから原油を輸送。

当時イランの新聞は「世界が見捨てた時、日本だけが助けに来てくれた」と、親日の気運が盛り上がったのです。

また、80年代のイラン・イラク戦争の際には、当時の安倍晋太郎外務大臣が停戦を仲介をしようとするなど、独自外交を展開。

さらに2018年、トランプ政権がイランとの核合意から一方的に離脱し、経済制裁を再開した際には、当時の安倍晋三総理が、アメリカとの関係修復に向けてイランを訪問。

今回殺害された最高指導者ハメネイ師や、ロウハニ大統領と会談を行ったのです。

安倍晋三 総理(当時)
「現在の地域の緊張の高まりを、友人として深刻に懸念している」

当時イラン大使としてその場に立ち会った齊藤貢さんは、会談が実現した背景について… 

関西学院大学客員教授 齊藤貢 元イラン大使
「イランにとって西側先進国で日本が唯一関係が良い国。
彼(ハメネイ師)は 『トランプ大統領は信用しない。でも安倍総理は信用する』という言い方で、 要するに『日本が頑張ってくれるならいいでしょう』『イランとしては受けます』ということで、イラン側にも日本に対する期待感はあったと思う。イランの歴史は外部からいじめられる歴史だった」

高市総理は非難も… イランと独自の外交を展開してきた日本

実際、日本が信頼関係を築く一方で、欧米諸国はイランを含む中東諸国に対し、過去、侵略や収奪を繰り返してきました。

19世紀から20世紀、ヨーロッパ列強は中東を植民地化。

第1次大戦ではイギリスが、アラブ側に独立を、ユダヤ側にはパレスチナでの建国を約束する「二枚舌外交」を展開。その後の対立の火種となります。

一方で、第2次大戦後、石油利権に目をつけたアメリカも中東に進出し、イランにも介入。

しかし、1979年の「イラン革命」で親米の国王が追放されて以降、敵対関係が続いたのです。

片やイランとは独自の外交を展開してきた日本。ところが、今回の日米首脳会談では…

高市総理(19日)
「イランに関しては、核兵器の開発は許されてはならないことですから、日本も働きかけをしてきました。
我が国は周辺国に対する攻撃、ホルムズ海峡の実質的な閉鎖についても非難し、茂木外務大臣からもイランの外務大臣に対して、それをやめるように申し入れをしてきました」 

イラン側を非難。

イランの「頼みの綱は日本だと思う」 試される日本外交

こうした中、インドやトルコなどいくつかの国が交渉によってホルムズ海峡を通過できている状況に、元イラン大使の齊藤さんは…

関西学院大学客員教授 齊藤貢 元イラン大使
「イランが満足する見返りを与えれば、『日本の船だけ通してやる』という話しはあると思う。
日本はそんなことはしないで、(国際社会)みんなが通れるようにするのが日本の国益。トランプ大統領のメンツが立って、イラン側のメンツが立つような何かアイデアを考え出すべき」

独自の立場から、長くイランと接してきた日本。

今後の和平のために日本ができることは、何でしょうか。

関西学院大学客員教授 齊藤貢 元イラン大使
「日本とイランとの関係、長い歴史があるんですよ。(日本は)ここ数年アメリカに対する配慮が強くなってて、それでも日本とイランは首の皮一枚でつながっている。
日本からうまく働きかけたらイラン側が応える可能性はある。イギリスは昔イランを侵略した。イランは絶対イギリス人を信用しない。
フランスとかドイツもちょっと。ロシア、中国は問題外だし、日本が唯一イランに残された連絡のチャンネル。頼みの綱は日本だと思う」

対立するアメリカとイランの間で、「日本外交」が試されています。

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