運航会社社長に禁錮5年求刑=検察側「未曽有の海難事件」―知床観光船沈没公判・釧路地裁

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2026年04月16日 17:01  時事通信社

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時事通信社

釧路地裁に入る「知床遊覧船」社長の桂田精一被告=16日午前、北海道釧路市
 北海道・知床半島沖で2022年、観光船が沈没した事故で、業務上過失致死罪に問われた運航会社「知床遊覧船」社長、桂田精一被告(62)の公判が16日、釧路地裁(水越壮夫裁判長)であった。検察側は「乗客ら26人の命を奪った未曽有の海難事件」などと非難し、禁錮5年を求刑した。17日に弁護側の最終弁論などが行われ、結審する。

 争点は、観光船の運航予定コースを被告がどう認識していたかや、事故の予見可能性の有無など。

 検察側は、同社では、途中で引き返す可能性があるとの条件付きで運航する場合には、事務所入り口付近にその旨を表示していたが、事故当日は表示がなかったと主張。事務所前の看板に「予定通り知床岬コースで運航する」旨の掲示をしていたなどとし、被告も知床岬コースを運航すると認識していたと訴えた。

 その上で、死亡した船長が、同業他社や漁業関係者から運航を取りやめるよう忠告を受けていたなどと指摘。被告が同業他社に確認したり、船長に話を聞いたりすれば、「運航が気象・海象の点から危険だと知ることができた」などと主張した。

 被告側は初公判で無罪を主張。桂田被告は「船長に『天候が荒れる前に引き返す』と言われ、それなら大丈夫と出航を決めた」などと述べていた。

 これに対し検察側は「船長の実際の行動と整合しない」などと批判。被告の説明は変遷しており信用できないと訴えた。

 法廷では、被害者家族16人の意見陳述も行われた。船上でプロポーズを予定していた鈴木智也さん=当時(22)=の兄は「彼女を守れなかった弟の無念を思うとやりきれない」などと吐露。交際相手の母親は「(被告には)船に乗らなければ続いていた未来や喪失感と向き合ってほしい」と涙ながらに訴えた。 

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