鹿島が建設中の木造記念塔「カジマツリー」=14日、横浜市 横浜市で2027年に開かれる国際園芸博覧会(花博)の開幕まで約半年となった。園芸や造園をテーマに、27年3月19日〜9月26日の日程で開かれる。出展企業は、木造の記念塔や展望テラスなどを急ピッチで建設中で、資源の循環や自然との共生に配慮した注目の施設が続々と姿を現しつつある。会場には広大な米軍施設跡地「旧上瀬谷通信施設」を活用しており、貴重な自然が残る緑豊かな敷地で着々と準備が進んでいる。
鹿島は、大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」で使った木材を再利用。高さ約60メートルの木造タワー「KAJIMA TREE(カジマツリー)」を手掛ける。組み木の柱とはりに制震ダンパーを設け、風や地震のエネルギーを吸収する先端技術を採用した。
風の影響などを計測することで、今後の木造高層建築物の設計に生かす。タワーの外側は万博で使用したままの色合いを残すが、内側は木材を薄く削っており、見た目の違いも楽しめる。
木製の大型展望施設「TAISEI GREEN TERRACE(タイセイグリーンテラス)」を会場中央に整備するのは大成建設。写真家の蜷川実花氏の作品を全長約90メートルのスロープの床面にプリントし、100種類程度の植栽で彩る。
組み立てと解体が容易な木材フレームに加え、雨水をタンクにためて植栽の潅水(かんすい)として再利用する仕組みなど、計12種類の環境技術を実装する。木材フレームは会期後の再利用を検討している。担当者は「花と風景が空につながるような展望台。景色との融合を楽しんでほしい」と期待する。
大和ハウスグループは、35基のガラス製のパラソルと植物やプランターなどで、万華鏡のような施設をつくる。パラソルの上部に水を張り、水の循環を表現。パラソルの下は視覚的にも体感温度的にも快適な空間にする。同社は「自然環境と一体となった体験価値を生み出す」と意気込んでいる。

大成建設が整備する大型展望施設「タイセイグリーンテラス」のイメージ図(同社提供)

大和ハウスグループが手掛けるパラソルなどを配置した屋外施設のイメージ図(同グループ提供)