SBI証券のFXで“誤ロスカット” 再委託先IIJが作業ミス、システムでも検知できず 779口座が対象

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2026年10月14日 12:31  ITmedia NEWS

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SBI証券の発表より

 SBI証券は10月14日、FXの「株券担保サービス」でシステム障害が発生し、本来は行われるべきではなかったロスカット(強制決済)が、779口座で12日から13日未明にかけて執行されたと発表した。


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 原因は、再委託先のインターネットイニシアティブ(IIJ)の運用担当者が作業を誤ったことと、その誤りを検知できないシステムの設計。SBI証券は、利用者の意向を確認したうえで、障害がなかった場合の状態にポジションを戻すことを基本に対応する。


担保の株反映されず「保証金不足」と誤判定→ロスカット


 FXは、預けた保証金の数倍の金額で外貨を売買できる取引。損失によって保証金が一定の水準まで減ると、証券会社はそれ以上損失が広がらないよう、まだ決済していない取引(ポジション)を自動で決済(ロスカット)する。


 「株券担保サービス」は、証券口座で保有する株を現金の代わりに保証金として使えるものだが、今回、担保の株の評価額(代用評価額)が反映されない障害が発生。保証金が実際よりも少なく計算された結果、本来ロスカット対象にならない口座でも、保証金不足と誤って判定されてロスカットが行われた。


遅れて届いたファイルを再処理せず、評価額が反映されず


 障害は、12日(月・祝)の取引開始時から、SBI証券による臨時メンテナンスが終わる13日午前5時30分まで続いた。


 きっかけは、IIJの運用担当者の作業ミスだった。SBI証券はFXシステムの運営をSBIリクイディティ・マーケットに委託しており、同社が運用業務の一部をIIJに再委託している。


 10月10日(土)未明、担保の株の情報をまとめたファイル(代用有価証券情報ファイル)が予定より遅れて届いたため、取り込み処理をやり直す必要が生じた。ファイルは午前1時25分までに届いており、正しい手順で再処理していれば取り込めたという。


 だがIIJの担当者は別の処理と勘違いして再処理せず、代用有価証券情報と株価終値情報の2ファイルが取り込まれなかったため、代用評価額が反映されない状態になった。


 同日午前3時19分、この2ファイルが取り込まれないまま、担当者が後続の処理を再実行。必要なファイルがそろっているかを確認しないまま次の処理へ進むシステムになっていたため、誤りがあっても処理は止まらなかった。


誤ロスカット分は原則復元 再発防止へ


 SBI証券は13日午前4時から5時30分まで臨時メンテナンスを行い、代用評価額を正しい値に戻した。また、障害の影響で追加保証金が必要と誤判定された口座について、13日午前2時の判定に基づく強制決済を停止した。


 誤ロスカットが起きた口座については、利用者の意向を確認したうえで、障害がなかった場合の状態にポジションを戻すことを基本に対応する。


 ロスカット後に取引・入出金・振替指示をしていない407口座は、臨時メンテナンスでポジションを復元済み。復元を希望しない場合は申し出を受け付ける。


 取引などを行った372口座は、その後の取引に影響が出るおそれがあるため、一律には復元せず、利用者の意向を確認して個別に対応する。強制決済を避けるために自分で決済した利用者も同様だ。


 対象者には13日、ログイン後に表示される「重要なお知らせ」で案内済み。障害は外部からの不正アクセスによるものではなく、個人情報や資産情報の流出はない。SBI証券は「業績への影響は軽微」としている。


 再発防止策として、再委託先に確認・再実行手順の見直しと手順の順守を求め、SBI証券が実施状況を確認する。委託先の管理体制も見直し、監督を強化する。



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