大切な人へ「ありがとう」を=後悔から生まれたレターセット―犠牲者兄が自費制作・京アニ放火殺人

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2026年07月18日 15:01  時事通信社

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京都アニメーション放火殺人事件で亡くなった渡辺美希子さんの遺族が講演会などで配布しているレターセット=10日、滋賀県
 「ありがとう」を言えなかった―。京都アニメーション放火殺人事件で犠牲になった渡辺美希子さん=当時(35)=の兄勇さん(47)は、今も妹に感謝を伝えられなかったことを後悔している。同じ思いをしてほしくないと、昨年、近しいからこそ伝えにくい、そんな思いを届けるレターセットを自費で作成し、無料配布している。

 この取り組みは「Thank you Letter Project」。作成したのは、はがきほどの大きさの封筒などで、「もっと感謝を伝えたかった。もっと一緒にいたかった。でも、それはもう叶いません」などと、自身が抱く後悔についてつづったメッセージが添えられている。

 「近しいからこそ『ありがとう』が言えないこともある」「今そばにいてくれる人は当たり前ではない」。勇さんはそう強調し、家族や友人、職場の同僚など、身近な人に感謝を伝えてほしいと呼び掛ける。

 人とのつながりが、孤立を防ぐ一助になるとの思いもある。事件で自らも大やけどを負い、拘置所で職員の介助を受けた青葉真司死刑囚(48)が一審公判で「このような環境にいたら事件は起こさなかったと思う」と述べたことを挙げ、「周囲とのつながりを認識できる機会があれば、何か変わっていたかもしれない」と話す。

 レターセットは母達子さん(76)と続ける事件についての講演会などで配布している。「恨みつらみを語る世界は、妹が一番嫌がると思う」。勇さんは「自分のことを思ってくれている人がいると気付く機会が増えればうれしい」と語り、達子さんは「100枚配って1人でも使ってくれたら意味がある」と笑った。 

講演会などで配布しているレターセットについて取材に応じる、京都アニメーション放火殺人事件で亡くなった渡辺美希子さんの兄勇さん(左)と母達子さん=10日、滋賀県
講演会などで配布しているレターセットについて取材に応じる、京都アニメーション放火殺人事件で亡くなった渡辺美希子さんの兄勇さん(左)と母達子さん=10日、滋賀県

このニュースに関するつぶやき

  • 「海外ではこういう意識が珍しくなく 場合によっては出所した犯人と遺族が励まし合う場面もあるが」←青葉と同じ加害者側がなにいってんだ?
    • イイネ!20
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