
第102回東京箱根間往復大学駅伝競走(来年1月2、3日)の区間エントリーが29日に発表された。
今回“5強”と呼ばれる優勝候補はそれぞれ実力者を配置した一方、エース級を補欠に回す「陽動作戦」にも出た。大会初の2度目の3連覇を狙う青学大の主将・黒田朝日(4年)、7区区間記録保持者の駒大・佐藤圭汰(4年)はいずれも当日変更か−。21チームの戦いはすでに始まっている。
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史上初となる同一チーム2度目の3連覇を目指す青学大は絶対的エース黒田が「ジョーカー」となりそうだ。3年連続の花の2区の出走が見込まれていたが、原晋監督(58)は補欠に回し、当日変更での勝負を仕掛けることにした。
前回2区は従来の区間記録を塗り替えて日本人歴代2位のタイムをマーク。さらに2月の大阪マラソンでは学生記録も樹立し、11月のMARCH対抗戦(1万メートル)では27分37秒62のチーム歴代トップとなった。
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「学生界の駅伝であればNO1。どのような状態でも彼は今の状態の力を100%発揮できる」と指揮官も太鼓判を押す逸材だ。
チームは10月の出雲駅伝7位、11月の全日本大学駅伝は3位と今季は無冠。前回箱根2連覇に貢献した4年生6選手が抜けた。とりわけ、若林宏樹と野村昭夢(住友電工)の両OBが区間新を打ち立てた山登り5区と下りの6区は、今回の青学大にとっては最大のヤマ場だ。
原監督も「山登りでブレーキを起こすと、区間賞から区間10位でかなりタイムに開きが出る」と言う。
今回は黒田以外の選手の好走に期待を寄せて「輝け大作戦」を発令。特殊区間には「秘密兵器」と称した5区松田祐真、6区石川浩輝の両1年生を配置した。
しかし、5区には「山の名探偵」こと早大工藤がすでに置かれており、駒大も補欠に回った経験者の山川が控えるなど激戦も予想される。過去11年で8度の優勝を誇る青学大だが、そのうち3度は山登りで順位を落とし優勝を逃した。
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そのため、黒田がクライマーとなる可能性もゼロではない。「誰にも負けない強みは、レースで当てる力」と話していたエース。「戸塚の壁」か、それとも「天下の険」か−。来年1月2日に「朝日」がどこを登るかに注目だ。【泉光太郎】
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