カエルと呼ばれ奇病に侵された少女、寄付金により手術を受ける(印)

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2017年07月21日 15:23  Techinsight Japan

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クルーゾン症候群の8歳少女(画像は『nollygrio 2017年2月2日公開 YouTube「Heartbreaking Story Of This Girl Who Was Bullied In School Will Definitely Make You Cry」』のサムネイル)
このほどインドから、頭蓋骨に異常をきたした病により眼球が飛び出している少女の話題が届いた。周りからはカエルと呼ばれ友達も出来なかった少女だが、寄付金によりようやく手術を受けられるようになった。英メディア『The Sun』などが報じている。

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インド東部ビハール州に住むシェイリ・クマリちゃん(Shaili Kumari、8)は、クルーゾン症候群という遺伝子疾患に侵されている。これは先天的な頭蓋骨や顔面骨の形成異常で、眼球が突出するのが特徴である。シェイリちゃんの場合は、頭蓋骨に対して成長しようとする眼球が徐々に圧迫されカエルのような顔立ちになってしまっている。しかし写真にある彼女の大粒の涙を目にしたとき、好奇の目で見た人でさえ心揺さぶられるのではないだろうか。

この盛り上がった目のために、周りからは「カエル」「エイリアン」といった残酷な呼び方をされてきた。そのため友達を作ることも出来ず、視力低下と慢性の頭痛により学校に通うことが出来なくなってしまった。

インドのメディア『WittyFeed』によると、この病気は生後18か月以内に手術をすることによって頭蓋骨の形や顔面を正常に近づけることが可能になるというが、成人までには複数回の手術を要するとのことだ。しかしシェイリちゃんがクルーゾン症候群と診断されたとき、地元には適切な医療技術を持ち合わせた医師がいなかった。そのうえ警備員として働くシェイリちゃんの父ピントゥ・クマリさん(Pintu Kumari、34)の収入が週に8000円ほどしかなかったため治療費を賄うことが出来なかった。

転機は昨年、地元メディアに報じられたときに訪れた。シェイリちゃんを知った地元の慈善団体や親切な人達からの寄付が集まりだしたのだ。シェイリちゃんは「見知らぬ人が自分を助けてくれるなんて思いもしなかったです。私は他の人たちと同じ普通の人間だと感じられました。本当に奇跡です」と語っている。

インドで「TRY」という慈善団体を設立したウトパール・ダットさん(Utpal Dutt)は、シェイリちゃんの手術のために約235万円を調達することができた。そこでシェイリちゃんはインド南部のバンガロールにあるシタ バテジャ病院(Sita Bhateja Hospital)で治療を受けることとなった。手術は今年2月に6時間、そして5月には5時間ほどかけて2回行われた。手術を担当したクリシャナ・ラオ医師は次のように述べている。

「初めに脳内の圧力を下げるため、小さかった頭蓋を広げました。そして顔のパーツがバランスよくなるように整えました。」

シェイリちゃんの母チャンドニー・デビさん(Chandni Devi、27)は、「娘は当時、痛みや腫れによって激しく泣いていましたが、今は落ち着いてとても幸せを感じているようです」と話している。そんなシェイリちゃんの夢は学校に復帰すること、そしていつか医師になることだそうだ。

病気であるがゆえ、見た目が普通と違うというだけで心無い言葉を浴びせられることが世界では多々起きている。同じインドでは重い紅皮症のため全身が鱗のようになり、周りからは「蛇」と呼ばれて悲痛な叫びをあげている少女が話題となった。



画像は『nollygrio 2017年2月2日公開 YouTube「Heartbreaking Story Of This Girl Who Was Bullied In School Will Definitely Make You Cry」』のサムネイル
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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  • ブラックジャックなら外科手術で治療できるかもしれないのに。
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