「涼宮ハルヒ」がラノベじゃなくなる!? 19年1月より角川文庫からあらためて刊行

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2018年12月19日 11:43  アニメ!アニメ!

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『涼宮ハルヒの憂鬱』書影 著者撮影
2018年12月18日、角川スニーカー文庫を代表するライトノベル『涼宮ハルヒ』シリーズ(著・谷川流/イラスト・いとうのいぢ)が角川文庫より改めて刊行されることがKADOKAWA発の文芸情報サイト・カドブンの公式Twitterアカウントより発表された。作中で涼宮ハルヒが“消失”した12月18日にあわせての発表となった。

「涼宮ハルヒ」シリーズ角川文庫に襲来!!2019年1月より5ヶ月連続で刊行予定です。各巻巻末には豪華執筆陣による解説&エッセイを収録。『憂鬱』は筒井康隆さん、『溜息』は松村沙友理さん(乃木坂46)です。装丁には人気写真家・岩倉しおり@Shiori1012 さんの写真をお借りしました。#涼宮ハルヒの憂鬱 pic.twitter.com/6f0Wtvo4OV— カドブン (@KadokawaBunko) 2018年12月18日

『涼宮ハルヒ』シリーズは、角川スニーカー文庫から全11冊が刊行されているが、角川文庫版は2019年1月より毎月2冊ずつ、5カ月連続で刊行される。
表紙はいとうのいぢによるイラストから写真家・岩倉しおりによる写真となり、各巻巻末には新たに書評・エッセイが収録される。
なお、新刊の刊行や今後角川スニーカー文庫での刊行の有無については現時点では明らかになっていない。

■巻末書評・エッセイを担当するのはどんな人?

1月刊行の『涼宮ハルヒの憂鬱』『涼宮ハルヒの溜息』の巻末書評・エッセイの担当は、それぞれ作家の筒井康隆と乃木坂46の松村沙友理となっている。

筒井康隆は『時をかける少女』を手がけるなど本邦のSF界の大御所だが、同シリーズに感銘を受け自身がライトノベルを執筆するきっかけとなったと自著『創作の極意と掟』(講談社文庫)などで明言している。

松村沙友理は好きなキャラクターとしてヒロインのひとり・朝比奈みくるを挙げており、『2017 FNS歌謡祭』では同キャラクターのコスプレ姿で「ハレ晴レユカイ」を歌い上げている。

いずれも『涼宮ハルヒ』シリーズに深い縁のある人物だ。続刊の巻末書評・エッセイ担当者は発表されていないが、同様に本作に深い造詣のある人物が担当するものと思われる。

→次のページ:『ハルヒ』がラノベじゃなくなる?

■『ハルヒ』がラノベじゃなくなる?
角川文庫は1949年に創刊された株式会社KADOKAWAの有する文庫レーベルで、古典や純文学から大衆文学まで幅広く取り扱っており、同社の数ある文庫レーベルの中でも基幹となるレーベルである。

一方、角川スニーカー文庫はライトノベルを専門とした角川文庫の派生レーベルだ。今回の移籍は『涼宮ハルヒ』シリーズがライトノベルから一般文芸書扱いとなり、夏目漱石や芥川龍之介などの純文学作品や『源氏物語』などの古典と同じ棚に並ぶことを意味する。

ただし、ライトノベルレーベルから一般文芸レーベルへの移籍は珍しいことではない。
『氷菓』としてアニメ化された『古典部』シリーズ(著・米澤穂信)は角川スニーカー文庫<スニーカー・ミステリ倶楽部>から角川文庫に移籍しているし、電撃文庫にて『塩の街』でデビューした有川浩の『図書館戦争』も現在角川文庫にラインナップされている。
レーベルで一般文芸書とライトノベルを区別することは可能だが、内容の面での垣根は最早低いと考えていいだろう。

■涼宮ハルヒシリーズは今後どうなるの?
『涼宮ハルヒ』シリーズが一般文芸書扱いになり表紙が写真になることで、今後新たに同シリーズを手に取る人も増えることだろう。
一方、新刊の発行については現在アナウンスされておらず不明のままだ。今後、同シリーズの新刊が出ることはあるのだろうか?

同シリーズの文庫本は2011年以降刊行されていないが、短編『あてずっぽナンバーズ』が2013年発売の『いとうのいぢ画集 ハルヒ百花』に、『七不思議オーバータイム』が2018年10月発売のムック本『ザ・スニーカーLEGEND』に掲載されている。文庫本が出ていないだけで、実は新作は度々発表されているのだ。



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上記2作品の他にも『涼宮ハルヒ劇場 ファンタジー編』『涼宮ハルヒ劇場 act.2』『Rainy Day』などの短編作品や、谷川流によって執筆されたアニメオリジナル作品『サムデイ イン ザ レイン』の脚本など、同シリーズの文庫未収録となっている作品が多数存在している。
中には現在入手困難なものもあるため、これらを収録した新刊が今後角川文庫から発行される可能性は否定できない。

また、来年2019年は『涼宮ハルヒ』シリーズの誕生から16年目となるが、「16年後」といえば、アニメ化もされた短編『笹の葉ラプソディ』でハルヒが七夕に短冊に書いて吊るした願い事のうち片方が織姫(アルタイル)に届く年でもある。

5年ぶりに新作『七不思議オーバータイム』が発表され、角川文庫への刊行も果たしたのは、ハルヒの「世界があたしを中心に回るようにせよ」という16年前の願いが彼女の希望どおり何らかの形で実現する予兆なのかもしれない。

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  • 五ヶ月連続で出た後、6月〜7月で新作て運びですかね。で、完結するかと思ったらストップし、また終らない8月に…
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