新たな技術により女性ホルモン検査の精度が高まる

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2019年02月27日 14:01  妊活・卵活ニュース

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女性ホルモン検査の発展
インペリアル・カレッジ・ロンドンと香港大学の共同研究チームは、「Nature Communications」にて、新たなロボットシステム技術により、生殖能力、性的発達、月経周期に影響を与える黄体形成ホルモン(LH)の変動を迅速かつ安価に測定できるようになると発表した。

黄体形成ホルモンはパレス状に分泌され、血中のホルモン量は数分から数時間の周期でパルス状に変動する。パルス頻度が性腺の活動を制御するといわれ、パルス分泌を特定することによって、より正確に排卵や月経周期を推測可能になる。

血液検査の問題点
現在、女性ホルモン検査は、血液検査にて血中の黄体形成ホルモン量を測定し、不妊や早発閉経を診断する。

しかしながら、従来の血液検査では、黄体形成ホルモンのパルス状分泌まで特定できない。血液検査にて黄体形成ホルモンのパレス分泌を特定する場合、10分おきの採血を最低8時間続け、血中ホルモン量を測定する必要があり、時間的・費用的な負担が大きい。

リアルタイムにホルモン分泌パターンを解析
研究チームは、2015年から2019年に掛けて、インペリアル・カレッジ・ロンドン附属のハマースミス病院にて、生殖機能が正常な女性441人を対象に臨床試験を行った。臨床試験では、ロボットシステムのバイオセンサー「Robotic APTamer-enabled Electrochemical Reader(RAPTER)」を用いて、被験者の血中ホルモン濃度を測定した。

臨床試験において、プロトタイプ版「RAPTER」は、10分おきに血中の黄体形成ホルモン量を測定し、リアルタイムにホルモン分泌パターンを解析でき、迅速に生殖障害を診断できたと報告されている。

今後、研究チームは、測定技術の向上、デバイスの縮小化など医療現場への導入に向けた取り組みを継続するという。

(画像はプレスリリースより)

Imperial College London

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