「俺の心が傷ついた!」「夫より早く起きろ」 暴言夫と離婚したい

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2019年04月29日 08:02  弁護士ドットコム

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結婚した途端、夫が「夫より早く起きて朝食を作るのは当たり前」と怒鳴り、「綺麗でいろ、化粧しろ」と精神的に追い詰めてくるような毎日。結婚前には見抜けなかった夫の姿に恐怖を感じる女性が、弁護士ドットコムに相談をよせました。


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女性は病気がちで、体力がないことを交際中から伝えていたと言います。交際中、夫は「そんなの気にしない」と言っていたのに、「家事ができない? は? お袋は普通にできるよ?」などと脅してくるそうです。反論しようものなら「俺の心が傷ついた!」と大騒ぎ。



相談者は離婚したいと考えていますが、夫は応じないそうです。夫の言動はモラハラに該当するように思えますが、モラハラを理由に離婚は認められるのでしょうか? 山口政貴弁護士に聞きました。



●離婚が認められる可能性はある

言葉や態度で相手を精神的に傷つける行為を「モラル・ハラスメント(モラハラ)」といいます。



法律上、裁判で認められる離婚原因としては民法770条で5つの条件(不貞行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、強度の精神病、婚姻を継続し難い理由)が規定されています。モラハラで離婚できるという直接の規定はありません。



しかし、モラハラが相当長期間にわたって執拗に行われたり、その内容が、人格を完全に否定するような常軌を逸したものであれば、「(5号)婚姻を継続しがたい重大な理由」にあたるものとして、裁判や調停で離婚が認められる可能性はあるでしょう。



相談者の方のケースも「モラハラ」のケースかと思われます。また夫は「俺の心が傷ついた!」と話し合いにも応じないようですので、それも夫婦関係が破綻した根拠の1つとして考えられる可能性があります。



モラハラに関する裁判例も蓄積されていないので、具体的な判断は個別のケースによります。一人で悩まず、専門家に相談してみて下さい。



(弁護士ドットコムニュース)




【取材協力弁護士】
山口 政貴(やまぐち・のりたか)弁護士
サラリーマンを経た後、2003年司法試験合格。都内事務所の勤務弁護士を経験し、2013年に神楽坂中央法律事務所を設立。離婚、婚約破棄等を専門に扱っており、男女トラブルのスペシャリストとしても知られる。
事務所名:神楽坂中央法律事務所
事務所URL:http://www.kclaw.jp/index.html


このニュースに関するつぶやき

  • モラハラしなそうないい人そうな人がやるからみんな苦しむんだよな〜誰にもわかって貰えない→やられてる人は物凄く苦しむ。毎日脅しとかされた事ない奴は離婚すればとか平気で言うだけで
    • イイネ!4
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