「ねりけし」の大流行はなぜ? 『ねりけしくん』の製造・販売会社を取材

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2019年05月16日 08:01  ヒトメボ

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ヒトメボ

「ねりけし」流行の理由とは……?
小学生時代の思い出のアイテムといえば「ねりけし」を挙げる人は少なくないでしょう。いろんな香りのねりけしをコレクションしたり、指先で形を作って遊んだりしましたよね。ねりけしは、1970-1990年代、小学生の間で何度もブームとなりました。そのため世代を超えて懐かしいアイテムとなっています。今回は、現在も『ねりけしくん』を製造・販売しているヒノデワシ株式会社に、ねりけしの流行についてお話を伺いました。

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■「ねりけし」誕生の経緯
――そもそも御社が初めて「ねりけし」を発売したのはいつですか?



弊社で最初に発売した「ねりけし」は、1966年(昭和41年)の「タイプライター用練りゴム」です。これは、タイプライターで誤って打った文字をぼかす用途として発売されました。

――なるほど。最初のねりけしは用途が特化されたものだったのですね。タイプライター用となると小学生にはほとんど関係ありませんから、お父さんかお母さんがタイプを打つ家庭の子供が、家から学校に持ってきたのが、ねりけしが流行したきっかけだったのかもしれませんね。では、御社の『ねりけしくん』が初めて発売されたのはいつですか?



眠気の覚める香料を入れた商品として今あるパッケージで発売したのは1992年(平成4年)です。

――今から27年前ですので、小学生で『ねりけしくん』を知った最初の世代は、現在33歳-38歳の人たちということになりますね。『ねりけしくん』の開発・発売経緯はどのようなものでしたか?

実は、1992年にはプラスチック消しゴムに香りを付けた『かおりちゃん』という弊社商品の大ブームがありました。その流れから、弊社でも力を入れていた「ねりけし」に香り(コーラ・フルーツ・バニラなど)を付けた商品を発売。その中でも特に人気のあったペパーミントの香りを付けた商品を『ねりけしくん』として発売しました。

――『ねりけしくん』の前に『かおりちゃん』という商品があったのですね。確かに女子に人気があったという記憶があります。ねりけしくんの評判はいかがでしたか?

非常に好評で、その結果が以後の商品『コーラねりけしくん』『フルーツねりけしくん』へとつながりました。今でも「ねりけし」を使って動物・乗り物などを作る『ねりけしねんど』という新商品を定期的に出すなど販売を続けております。

■「ねりけし」流行の理由
――メーカーとして「ねりけし」の流行を感じていましたか?

当時、さまざまな香り(スイカ・ウーロン茶など)を付けた商品を発売しており、その好調ぶりを実感していました。

――「ねりけし」が小学生にはやったのはなぜでしょうか? 流行した理由をメーカーとしてどのように考えていますか?

ブーム当時、小学生の皆さんに購入いただけたのは、本当にコーラ・フルーツなどの香りがするのかという好奇心、いろいろな『ねりけしくん』を混ぜることで色や香りをミックスできて楽しい、などの理由があったのではないかと思います。

他に、手軽にさまざまな形を作れるという楽しさもあったでしょう。現在では、先ほど申し挙げた『ねりけしねんど』という商品も販売しており、いろんな物を作る楽しさはこちらでも味わっていただけます。



――当時小学生だった、かつての「ねりけしユーザー」に何かひと言お願いします。

当時から形を変えずに販売しているもの、またリニューアルして発売を続けているものもあります。これからも引き続きご愛顧いただけますと幸いです。

――ありがとうございました。


小学生のころのねりけしブームを思い返してみると、「香り」が重要ポイントだった気がしませんか? コーラやフルーツなど、さまざまな香りが楽しめるため特に女子が中心になって集めていたのでは? 男子はこれとこれを混ぜるとどんな香りが……なんて遊びをしていませんでしたか? ともあれ、現在でも「ねりけし」は小学生に人気のある文房具なのだそうです。「ねりけし」はこれからも小学生に愛好され続け、どの世代にとっても懐かしい「永遠のレトロアイテム」となるのかもしれませんね。

(高橋モータース@dcp)

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  • 近所の駄菓子屋兼文房具屋に練り消し買いに行って筆箱に入れていました。1970年代の小学生は皆持ってた。
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