FC東京は29日、明治安田生命J1リーグ第17節横浜F・マリノス戦を4−2で勝利。試合後にはレアル・マドリードへの完全移籍が決定している久保建英の壮行セレモニーが行われた。
久保はチームメイトの花道を潜り抜けてピッチ中央へ。場内には久保の歴史をさかのぼる映像が映し出された。映像終了と同時に久保からの挨拶が行われた。
「みなさんこんばんは。久保建英です。」
そう話始めた久保は「まずは」と言いながらマイクを反転させ、横浜F・マリノスのサポーターのいるスタンドへと体を向けた。
「横浜F・マリノスのファン、サポーターの皆さま。さっき自分のJ1初ゴールが流されなくてブーイング出てたと思うんですけど、後で自分が言っておきます。半年間という短い間ではありましたが、自分が今こうやってここに立てているのは、マリノスに半年間レンタルできたことが非常に大きいと思っています。感謝しかありません。ありがとうございます」
マリノスのサポーターに向けて感謝を述べた久保はマイクの向きを戻し、以下の様に続けた。
「改めまして、元FC東京の久保建英です。自分が日本に帰ってきてから今までほぼずっと東京でやってきて、最初はあんまり練習とかも行きたくなくて、結構辛い時期もありましたけど、むさしに入ってむさしのみんなが仲良くしてくれて、早く飛び級でユースに上がり、ユースのみんなが仲良くしてくれて、さらにトップチームにあがって、トップチームの選手に助けてもらって、今の自分があると思ってます」
「いいことばかりではなかったですけど、自分の力もありみんなの力も借りて、こうやって一人前のサッカー選手として東京を背負って世界に羽ばたいていけることを非常に誇らしく思います。これからはFC東京の久保建英ではなくなりますが、FC東京に在籍した選手として、東京としての誇りを持って、辛いこともあるかと思いますが、そのたびに今の動画見返して元気出します」
「東京に来てから3年半、4年くらいだと思いますが、非常に行きたくなくなるくらい濃い時間だったと思いますし、苦渋の決断ではありましたが、自分の決断に誇りを持って、また東京での時間を自分は一生忘れません。本当にありがとうございました」
久保が「以上です」と挨拶を締めくくると、FC東京のサポーターから久保のチャント(応援歌)が贈られた。そしてキャプテンの東慶悟から花束が贈呈されると、久保は雨の中傘を差さずスタジアムを歩き、サポーターに挨拶をして回った。久保は“建英コール”をする横浜サポーターの前で一礼をし、FC東京サポーターとともにシャー(勝利後のチャント)をすると、チームメイトたちに胴上げされスタジアムを後にした。