JR四国2700系、新型車両「うずしお」でデビュー - 高松駅で出発式

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2019年08月06日 14:12  マイナビニュース

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JR四国は6日、新型車両の特急形気動車2700系の出発式を開催した。高松駅11時6分発の特急「うずしお11号」から営業運転を開始し、9月27日まで運転日を限定して営業運転を行う。9月28日から高徳線・土讃線の特急列車で定期運用を開始する。

新型車両2700系は、2017年に登場した特急形気動車2600系のデザインコンセプト「Neo Japonism」を踏襲しつつ、特急列車が結ぶ香川・徳島・高知の地域性をディープレッドやグリーンなどのカラーリングで表現。2600系の空気バネ式車体制御方式(傾斜角度2度)に対し、2700系では制御付自然振子方式(傾斜角度5度)が採用されている。2700系の最高設計速度は130km/h(2600系は120km/h)とされた。

普通車の腰掛は背もたれと連動し、座面が前方にスライドするリクライニング機構を採用することで座り心地が向上。既存の特急形気動車2000系と比べて、窓側座席の足もとが広々としている点も特徴に挙げられた。各座席の肘掛にコンセントを設置し、モバイルパソコン等の利用も考慮してテーブルの大型化(一部座席を除く)を図った。車内照明等をLED化し、従来より車内を明るくするとともに、車いすスペースや車いす対応多機能トイレを設置するなどバリアフリーにも対応している。

新型車両2700系の出発式は高松駅の3番ホームで行われた。上り「うずしお8号」に使用された2600系が高松駅到着後、回送列車となって発車。その直後、10時38分頃、2700系が普通車のみ2両編成(2756・2706)で入線した。

出発式ではJR四国代表取締役社長の半井真司氏が挨拶した。2700系について、「いままで30年間にわたって非電化区間の主役、そしてJR四国の顔だった2000系の後継車両として製作されました。開発にあたり、当初は空気バネ方式を採用しようとしていましたが、土讃線に急カーブが多く、空気使用量が多くなってしまうなどの理由から、2000系と同じ振子方式の車体傾斜に変更しました」と説明。「来年度末までに計40両を導入し、2000系との置換えを進める計画としています」とも述べた。

その後は半井社長と高松駅の駅長、国土交通省四国運輸局と川崎重工の関係者が登壇してのテープカットを実施。出発式が行われたホームには鉄道ファンをはじめ約200名が集まり、発車までに車内はほぼ満席となった様子だった。2700系の営業初列車となる下り「うずしお11号」の発車に合わせ、高松駅長ら出席者3名による出発合図を実施。警笛とともに動き出した2700系に手を振り、徳島駅へ向かう列車を見送った。

営業運転初日は下り「うずしお11・17・23号」、上り「うずしお14・20・26号」で2700系を使用。その後は下り「うずしお1号」、上り「うずしお8号」を加えた下り4本・上り4本の「うずしお」で2700系による営業運転を行う。運転日は8月8〜9日、8月20〜23日、8月27〜30日、9月3〜6日、9月10日から9月27日までの毎日(検査等の都合により、予告なく別の車両で運転される場合あり)。9月28日から「うずしお」での定期運用を開始し、下り8本・上り7本で2700系が使用される予定となっている。

9月1日には2700系土讃線先行乗車ツアーが実施され、9月3日から土讃線の特急列車にも2700系が導入される。9月27日までは運転日を限定し、「しまんと」「あしずり」(土佐くろしお鉄道中村線・宿毛線に直通)の一部列車で営業運転。9月28日以降、下り5本・上り5本の「南風」「しまんと」「あしずり」で2700系を使用し、定期運用を開始する予定となった。本州へ乗り入れる特急「南風」に2700系が導入されることを記念し、9月28日に高知駅と岡山駅で出発式が開催される。

なお、2700系の一部車両でグリーン席(12席)が導入されるが、この車両は「南風」など土讃線の特急列車で使用され、高徳線の特急「うずしお」は引き続き普通車のみの編成で運転されるとのことだった。2700系が定期運用を開始する9月28日以降、JR四国無料公衆無線LANサービス「JR SHIKOKU Free Wi-Fi」も列車内で利用可能となる。(上新大介)

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  • うずしお、懐かしい。鳴門の大塚製薬に勤めていた彼氏に会いに行くとき乗りました。
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