シリーズ屈指のスペクタクル展開『名探偵コナン』100巻 黒の組織ナンバー2・RUMの正体も判明

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2021年11月17日 10:01  リアルサウンド

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スペクタクル展開『名探偵コナン』100巻

 説明不要の人気推理コミック『名探偵コナン』が10月23日、ついに単行本100巻を迎えた。100巻の発刊を記念し、スピンオフ作品『犯人の犯沢さん』や『ゼロの日常』、『名探偵コナン 警察学校編 Wild Police Story』などのアニメ化も決定するなど、各メディアを巻き込んだプロジェクトも続々と動きだしている。


 そんな盛りあがりを見せている、記念すべき100巻だが、肝心の中身には一体どんなエピソードが描かれているのだろう。アニメや映画で本作を追いかけているファンには、原作となるコミックがどんな展開を迎えているか、知らない方も少なくないだろう。そこで本稿では、『名探偵コナン』第100巻についてレビューしていきたいと思う。ネタバレを含むので、これから原作を追いかけたい方はご注意いただきたい。


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以下、ネタバレあり。


 100巻収録のエピソードの中でも「殺人ラブコメ」を謳う『名探偵コナン』らしいエピソードは、「縁結び神社殺人事件」だ。縁結びで有名な神社に訪れたコナン、蘭、そして遠山和葉の3人。和葉は服部平次との恋愛成就のために神社に訪れたが、そこには狐のお面を被り変装している平次の姿も。平次は蘭と和葉に正体がバレないようにお面を被った状態で行動を共にするのだが、その最中に殺人事件に巻き込まれ……というストーリーだ。


 行動を共にする中で、蘭も和葉も狐面の正体が平次であることに勘付きながら、和葉はあえてそのことを指摘しない。その姿を見た蘭は「和葉ちゃん…服部くんに自分から告らせる為に…」と和葉の心情を思う。


 新一と蘭が互いの気持ちを告白し、彼らのペースで付き合いだした中で、今なおお互いの気持ちに気が付かないまま気持ちが焦るばかりの平次と和葉の恋模様は一体どうなるのか。この巻の注目ポイントのひとつだろう。


 100巻に収録された中で最も重要なエピソードは、コナンの協力者であり、共に組織を追うFBIのメンバーが相次いで殺害される「FBI連続殺人事件」だろう。その前日譚となるエピソード「工藤優作の推理ショー」も含め、いよいよ黒の組織とFBI、そしてコナンやその両親である工藤優作・有希子夫妻も巻き込んでの頭脳戦が本格化する、今後の『コナン』のストーリーにも大きく関わるエピソードだ。


 組織とFBI、共に相手の一手先を読み合う攻防戦は普段にも一層増して読者をハラハラさせる。暗号を解きあう頭脳戦から、その暗号を逆手に取って相手を出し抜く騙し合い、さらにアクション映画さながらのカーチェイスから、無人島を舞台としたサバイバルへと目まぐるしく展開するストーリーは、これまでのコナンのエピソードでも類を見ないスペクタクルな様相を見せる。


 さらにこのエピソードで注目したいのが赤井秀一とコナンの息の合ったコンビネーションだ。共に互いの考えていることを言葉にせずとも分かり合っている姿は、師弟とも相棒とも違った、このふたりならではの関係性だろう。


 特にエピソード終盤で沖矢に扮した赤井とコナンが親子の振りをして現場から去る姿に、その緊迫した状況とは反してほっこりとした読者も多いだろう。赤井が物語に登場した当初は想像もしなかった息の合ったふたりの関係性は、今後組織との直接対決を迎える中でとても強い武器となるだろう。


 なによりもこのエピソードで重要なのは、組織のナンバー2であるRUMの正体が発覚した点だ。これまで15巻以上にわたってその正体が探られてきたRUM。この「FBI連続殺人事件」の事件中にもジンを始めとした組織のメンバーに逐一、それも離れた場所から的確に指示するなど、その手腕を発揮していた。


 我々読者がRUMの正体を知った一方で、コナンや赤井らは未だRUMの正体を知らないままだ。記念すべき100巻に相応しい、今後の『コナン』にとっても重要なエピソードが並ぶ1冊。ぜひ書店で手に取ってほしい。


このニュースに関するつぶやき

  • 沖矢は久々の登場ですね。ラムの正体は声優さんたちは映画に声が出たときに知っていたようです
    • イイネ!3
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