みなさんが給食で一番好きだったメニューは何ですか? 年代や地域によって好きなメニューは異なるでしょう。また、いっとき人気だったものもあれば長期間にわたって大好評のメニューもありますよね。今回はママさんたちのおいしかった給食ベスト3と思い出の給食メニューをご紹介します。
『給食で一番おいしかった思い出のメニューは?』と、たずねる投稿者さんはフルーツポンチを挙げました。わくわくするデザートの一つですよね。みなさんの印象に残るメニューは何ですか?
幅広い世代に人気!上位3メニュー
みんな大好き、3位はカレー
幅広い世代で好まれるカレーは給食でも大人気です。平成生まれのママさんは「ドライカレーとナン」と国際色豊かなメニューを挙げてくれました。またカレーにまつわるちょっと不思議なメニューも届きましたよ。
『カレーシチュー。シチューはあの味が出せない』献立の名前が「カレー」ではなく「カレーシチュー」となっている地域も。「カレーシチュー」は、もしかしたら給食でしか味わえないのかもしれません。
第2位は油と甘さが織りなす魅惑の揚げパン
1位と僅差で2位となったのは揚げパンでした。コッペパンをまるまる油で揚げ、砂糖、黒糖、きなこ、ココア、シナモンなど多彩な種類のフレイバーで甘く味付け。商品ラインナップに加えるパン屋さんも珍しくありません。
『ココア揚げパンが大好きだった。食べたいな』
『コッペパンが好き。揚げパンはシナモン苦手で嫌いだった』
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堂々の1位に輝いたのはソフトめん!
正式名称は「ソフトスパゲッティ式めん」で、学校給食向けに開発されました。ミートソースやあんかけなどと絡めて食べます。昭和中期ごろから洋風化が進んだ学校給食のなかで、スパゲッティやカレーは当時から評判のよいメニューのようです。本来はスパゲッティとしてソフトめんですが、次のようなコメントも。
『ソフトめん。汁が味噌ラーメン味のように感じた』ラーメンのように感じたとは意外でしたが、こうして誰かの記憶に残っているならきっとミスマッチではなかったのですね。味噌特有のコクとやわらかい麺の相性がよかったのでしょうか。
ソフトめん”推し”を表すコメントも届いています。
『ソフトめん、最強!』端的なコメントがソフトめんの王者ぶりを際立たせていますね! コメントをくれたママさんは“あの味”の再現に何度も挑戦したようです。“あの味”へはまだたどり着けないとのことですが、当時の給食の様子を思い出すだけでも楽しい気分になりそうですね。
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思い出の給食メニュー
ただ「美味しかった」だけではなく、給食にはエピソードとして記憶に残るメニューもたくさんありますよね。
『1位は納豆かき揚げかな。納豆は大嫌いなのに、唯一おかわりしたのがこれ』
『ハンバーグ。パンに挟んでハンバーガーにして食べられるようになっていたから、ハンバーグが出たときは嬉しかった』
『フルーツヨーグルト。給食嫌いでこれとパンしか食べるものがなかった。あとは全部男子にあげていた』
時代ならではのメニュー
『脱脂粉乳。表面に出ているアノ膜がなんとも美味い』脱脂粉乳とは生乳や牛乳から脂肪分や水分をぬいて粉末状にした粉ミルクを水でとかしてあたためたもの。昭和中期になると牛乳に替わりました。
『ミルメーク』
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『鯨の竜田揚げ』かつては捕鯨が推進されていた時代があり、片栗粉をまぶして揚げた竜田揚げは当時の人気メニューの一つ。低カロリー高たんぱくと栄養価も高く、重宝されていました。
『私の姉は50代後半で、米飯給食がなかったらしい。パンしか食べたことがなかったと言っていた』米飯給食が正式に導入されたのは1976(昭和51)年で、それまではコッペパンが主食として配膳されていました。
楽しみだった給食のデザートは?
『4分の1に切られたリンゴシロップ? 半解凍のやつ。つるつるして甘酸っぱいの』
『うちは生クリーム? にフルーツが入っていた。おいしかったなぁ』
『フルーツカスタード。ちょっと固めのカスタードクリームに、缶詰めフルーツ(ミカン、パイナップル、桃など)が混ぜてあった』ほかにも白玉入りぜんざい、アイスのクレープ、ココアババロアなどのメニューも寄せられました。手の込み具合に「学校給食で?」と驚いてしまいませんか?
その時代を反映する給食メニュー。近年は食育の重要さや地産地消が意識され、郷土料理や行事食も提供されるようになりました。また、国際的な行事の際は自治体によっては外国の料理を取り入れるなど、子どもたちに給食への興味や関心を引き出すような工夫が見られますね。
ママさんたちの間ではソフトめんが1位でしたが、はたして今の子どもたちは好きな給食メニューとして何を挙げるのでしょうか?
参考:農林水産省|aff(あふ)06 2020年6月号 「ふるさと給食自慢」
文・ななみや 編集・木村亜希 イラスト・善哉あん