巨人の大城卓三は“打撃”が魅力の捕手だが、本塁打こそシーズン自己最多の11本を放ったものの、打率.231、37打点とやや物足りなさが残った。
それでもシーズン序盤は、主力選手たちが新型コロナウイルスの陽性判定を受け離脱するなかで、打撃面でも支えた。4月23日の広島戦で第2号2ランを放った同日の中継で解説を務めた佐々木主浩氏は「(九里が投げたボールは)今のインコース低めの良いボールなんですよ。難しいボールなんですけど、打った大城がうまいんですよね」と語り、「大城が8番にいるって怖いですよ。普通だったら5番、6番打てる選手ですから。それが8番にいるんですからね」と話した。
さらに4月27日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター ヤクルト−巨人戦』で解説を務めた大矢明彦氏は、同日のヤクルト戦で左中間へ放った本塁打に「今のは3ボールでしたけど、しっかり踏み込みましたよね。ああいうレフトに大きいのが打てるようになりましたよね。素晴らしいホームランでした」と絶賛。
翌4月28日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター ヤクルト−巨人戦』で解説を務めた野村弘樹氏は、「いい振りしていますよね。確かに真ん中付近に入ってきたんですけど、もう少し打球があがっていればスタンドに入っているでしょうしね。思い切りもいいのは当初からもっているんですけど、ミスショットが減りましたね」と打撃向上の要因を分析していた。
4月終了時点で.287あった打率だが、5月以降は下降。5月(.175)、7月(.167)、9月(.184)は月間打率1割台だった。9月17日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 巨人−ヤクルト戦』で解説を務めた江本孟紀氏は「本来バッティングが良いということでキャッチャーで使っているわけだから、数字は物足りないですよね。一発もあるし期待もできますけど、この時期に数字が悪い人は上がってきませんよ」と厳しい言葉をかけた。「数字的にみたら.270、.280打ってもいいような素質のある良い選手。今年はなんでこんなにバッティングが悪くなったんでしょうね」と打ててないことを気になっているようだった。
守備面では盗塁阻止率がリーグトップの.447をマークするなど、着実に成長は見せている。守備だけでなく、“打てる捕手”として、打撃でももう一つ成長した姿を見せたいところだ。
(ニッポン放送ショウアップナイター)