ロッテ、日本人選手に“25本塁打”の壁。出てこい!和製大砲

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2022年01月06日 10:14  ベースボールキング

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ベースボールキング

ロッテの山口航輝
◆ 長年課題の長距離砲

 長年ロッテが課題としているのが“和製大砲”だ。昨年はチーム本塁打リーグ3位の126本塁打だったが、レアードがリーグ2位の29本塁打、マーティンがリーグ4位の27本塁打で、日本人で二桁本塁打を放ったのは荻野貴司の10本のみ。

 “1つ先を狙った走塁”など足を使った攻撃に、外国人選手の長打力で得点を奪うというのがロッテの攻撃のひとつになっている。欲を言えば、レアード、マーティンの両外国人に頼らず、長打の打てる日本人打者を1人、2人出てきて欲しいところ。

 球団の日本人選手では、直近で18年と19年に井上晴哉が24本塁打を放ったが、直近10年間で20本塁打以上放った日本人選手は井口資仁(現監督)と井上の2人だけ。少し遡っても08年に24本塁打を放った大松尚逸、09年に22本塁打を放ったサブローと、この15年間ではわずかに4人しかいない。日本人選手のシーズン25本塁打以上となると、右打者では98年に25本放った初芝清、左打者は1992年に本拠地をマリンスタジアムに移転以降「0」だ。

▼ マリン移転以降25本塁打以上放った日本人選手
95年 25本 初芝 清
98年 25本 初芝 清

▼ マリン移転後20本塁打以上放った日本人選手
95年 25本 初芝 清
98年 25本 初芝 清
99年 22本 初芝 清
00年 23本 初芝 清
03年 22本 堀 幸一
03年 21本 福浦和也
08年 24本 大松尚逸
09年 22本 サブロー
13年 23本 井口資仁
18年 24本 井上晴哉
19年 24本 井上晴哉

◆ 長距離砲が育ちにくい

 過去を振り返ると、ロッテは俊足巧打タイプの選手は育ちやすいが、長距離砲タイプの選手は育ちにくい。そういった流れを覆してくれそうな選手がいないわけではない。安田尚憲、山口航輝、藤原恭大、佐藤都志也と長打を打てる期待の若手選手はいる。

 その中でも山口は、25本塁打以上の本塁打に期待したい。プロ3年目の昨季プロ初本塁打を含む9本塁打を放ち、楽天とのCSファーストステージでもアーチを描いた。

 山口の魅力のひとつが反対方向へも本塁打を打てるところ。プロ初本塁打も、西武・高橋光成から反対方向へ放ったものだった。山口本人も「右にも打てるというのは自分のひとつの持ち味だと思う」と常々話している。

 昨季はスタメンで出場するときもあれば、代打での出場もあり、レギュラーという存在ではなかった。熾烈な競争を勝ち抜き、レギュラーを掴みとるということになれば、20本塁打以上は放つだろう。近い将来、毎年30本塁打以上放つ長距離砲となるためにも、今季はその足がかりとなる1年にしてほしいところ。

 また、井上も過去に2年連続24本塁打を放った実績がある。昨季は不振や故障に泣き1本塁打に終わったが、7月で33歳とまだまだ老け込む年齢ではない。マーティン、レアードとともに中軸にどっしりと座り、その長打力を発揮していきたい。

 毎年のように言われている日本人の長距離砲が誕生するだろうかーー。ではなく、日本人選手の長距離砲が生まれなければ、いつまでも外国人の長打力頼みの打線になってしまう。レアード、マーティンが元気な今だからこそ、日本人の長距離砲が育って欲しい。

文=岩下雄太

このニュースに関するつぶやき

  • ロッテで30本以上ホームランを打ったのは落合ぐらいであり、Mrロッテの有藤も29本まで打てたけれど30本はいかなかった。大砲不足なのは昔からだよね
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