WBC敗退も“韓国のイチロー”片鱗示す…日韓戦で手応え、ダルと対戦した2打席「印象に残っている」

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2023年03月14日 07:22  ベースボールキング

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10日、日本戦の3回に適時打を放った韓国代表のイ・ジョンフ
◆ 絶好のアピール機会もWBC1次R敗退

 『カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™ 東京プール 1次ラウンド』2勝2敗で敗退した韓国代表のイ・ジョンフ選手(24)が13日、中国戦後の会見で今大会を振り返った。

 今季終了後のメジャー挑戦が確実視されているなか初出場したWBCは、自身の価値を上げる絶好の機会となるはずだったが、チームは1次ラウンドで敗退。アメリカ開催の準決勝はおろか、3大会ぶりとなる8強進出も逃してしまった。

 それでも、全4試合に「3番・中堅」で先発出場したイ・ジョンフは、1次ラウンド最終戦の中国戦でも2安打3打点を挙げ、チームの勝利に貢献。惜しくも4試合で大会を去ることになったものの、4戦合計14打数6安打の打率.429、5打点、1盗塁、OPS1.071と、才能の片鱗を世界に示した。

 中国戦後の記者会見では、“敗退の責任”を口にしたイ・ガンチョル監督に続く形で、「ファンの皆様、国民の皆様が期待してくれていたんですが、このような結果になってしまい申し訳なく思っています」と謝罪。

 「私も含め若い選手たちが参加しましたが、世界の選手たちと比べて『まだまだだな』と感じる大会だったと思います。次回のWBCではより良いプレーができるように準備したいと思います」と大会を総括し、さらなる成長を誓った。


◆ ダルとの対戦で“腕試し”…メジャーへの思いも

 韓国では高卒1年目のシーズンから昨季まで6年連続打率3割2分以上、早くも通算1000安打を達成するなど無双状態。昨季は打撃4冠(打率・安打・打点・出塁率)に加えて、キャリアハイの23本塁打とパワーアップもアピールし、年間MVPも受賞。ステップアップを目指す“メジャーリーガー候補生”にとって、WBCは腕試しの舞台でもあった。

 今大会での収穫を問われたイ・ジョンフは、「速球と変化球を打つために冬の間に準備をしました。それを試す舞台になったと思います。他のチームとの対戦よりも、日本戦で空振りすることなく対応できたことが収穫だったと思います」と、日韓戦で得た確かな手応えを口にした。

 10日の日本戦では、ダルビッシュ有から左飛と右前適時打、今永昇太から左二塁打、松井裕樹から中直と、広角に打ち分けたが、イ・ジョンフ本人が特に「記憶に残っている」と振り返ったのは、現役メジャーリーガーでもあるダルビッシュ(MLBパドレス)との対戦。

 「ダルビッシュ選手からヒットを打った打席(第3打席=右安打)も記憶に残っているんですが、第1打席に右翼へ放った打球(※結果はファウル)が記憶に残っています」

 イ・ジョンフが言う“第1打席のファウル”は、1回二死無走者カウント1−1の場面、3球目の内角低めカットボールを弾丸ライナーで右翼線へ弾き返したもの。その打球結果以上に好感触を得る一振りだったのだろう。日本の野球ファンからすれば、試合開始早々にドキッとするような鋭い打球だった。

 記者会見では、父・李鍾範が中日でプレーした経緯もあったことから「将来的なNPBでのプレー意志」を問うような質問も飛んだが、「今季が終わったらアメリカに行って挑戦したいというのが今の気持ちです」と、あらためてメジャーリーグへの夢を公言した。

 韓国代表の背番号51は今大会の悔しさも糧に、さらに大きく成長して3年後のWBCに帰ってくるはずだ。

【動画】イ・ジョンフと対戦した2打席も収録…ダルビッシュ全打者との対戦をまとめました【3/10侍ジャパンvs韓国】

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  • ◯◯のイチローと呼ぶなら盗塁もう少し欲しいな。でも父より体格あるし、MLBでも活躍が期待できそうな選手ではありますね。
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