子育てに対する価値観は世代や性別、すべての垣根を飛び越えて千差万別なもの。だというのに、どうしても誰かのやっていることに口を出さないと気がすまない人も一定数いるわけで……。今回ママスタコミュニティに寄せられたのは、義母と投稿者さんとの「過保護」に対する価値観の違いに関する話でした。
『義実家へ行ったとき、義母さんが幼稚園年長になる6歳の息子に、近くのスーパーへおつかいに行ってほしいと頼んでいたのです。まだおつかいなどさせたこともないし、物騒な事件も多いので「おつかいには行かせたくない」と断ろうとしました。すると義母は、私は過保護すぎる、旦那は4歳でおつかいしていた、誘拐事件は昔もあったけど自立のためにやらせていたと言うのです。これが普通なのでしょうか。私は過保護すぎますか?』残念ながら、子どもから少し目を離したすきに痛ましい事件や事故が起こってしまう昨今。義母宅からスーパーまでは大人の足で徒歩5分の距離とは言え、わが子をひとりでおつかいになんて行かせたくないと考える投稿者さんのお気持ち、理解できるママも多いのではないでしょうか。投稿者さんに向けられた義母さんからの言葉の数々に、自分は過保護すぎるのではないかと悩みはじめた投稿者さん。ママたちはどのような声を寄せるのでしょう。
過保護じゃないよ
『過保護じゃないと思います。なにかあったらどうするんでしょうね。なにかあってからじゃ遅いのに』
『これが高校生なら過保護だけど、投稿者さんはまったく過保護じゃない。義母さんは孫が事件に巻き込まれても仕方ないですませられるのかな』ママたちからは、「投稿者さんは過保護ではない」といった声が寄せられました。ママの声にもあるように、何かあってからでは遅いので、後悔しないためにも自分自身でわが子が自立するタイミングを見計らえばいいのではないでしょうか。
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6歳がひとりでおつかいはまだ早いかも
『年長の頃にひとりでおつかいをさせたことはないなぁ』
『交通量とか立地にもよると思うけど、私もその年齢で買い物へ行かせたことはない』何歳からわが子をひとりでおつかいへ行かせるか。一概に何歳からとは言いきれなさそうな問題ですよね。子どもの性格や住環境にもよりますし、早くからおつかいへ行かせても大丈夫そうな子もいれば、小学生になっても不安になるタイプのお子さんもいるでしょう。
しかし、ママたちは口を揃えて「私もおつかいはさせない」というのです。その理由を伺ってみましょう。
義母の時代とは状況が異なる
『時代が違いすぎて同じに語られても困るよね。話にならない』
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慣れ親しんだ道ではないことも不安要素に
『地元ならまだ理解できるけど、義実家でなんてムリだ』
『100歩譲って、いつも投稿者さん親子で行っているスーパーとかならわからなくもない。店員さんとも認識があるならやるかもしれないけど、義実家近くの馴染みのないスーパーでしょ。それは怖すぎる』親子で一緒に何度も歩いて慣れ親しんだ道や、店員さんとも認識があるお店、馴染みの個人商店などならまだしも、今回は義実家周辺のお店。義実家が自宅からすぐ近くで、日常的に利用するお店や道のりが同じというのなら検討の余地はあるかもしれません。
しかし不慣れな土地である可能性もありますよね。たとえ義実家へ行くたびに足を運んでいたお店であったとしても、やはり不慣れな場所に6歳の子どもをひとりでおつかいに行かせることには、不安を感じずにはいられないのでしょう。
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聞く耳を持たない義母への対処法
『義母がそんなことをいい出したら「じゃあ行こっか!」って息子と一緒に家を出る。いちいち余計な話もしないし言わない。ただそれだけで終わりでいいと思う』どれだけ一生懸命説明しようとしても、話が通じない相手は存在します。投稿者さんは、ご自身の思いや考えをきちんと伝えようと努力をしたのに、「過保護すぎる」と一蹴されてしまったんですよね。ならば、もうムリにことを荒立てる必要はないのかもしれません。話が通じないのですから、やりとりを続けたところでお互い毒にも薬にもならなさそうです。むしろイヤな気持ちになるばかりか、お子さんにまで悪い影響が出る可能性だってあります。
義母さんの子育てに関する方針や考えは軽く聞き流し、お子さんと一緒に買物へ行ってみる方法でその場を乗り切ってみてはいかがでしょう。過保護と言われようが何と言われようが、戦わない姿勢でわが子と自分の気持ちを守り通せばいいのです。平たく言えば、「言いたい人には言わせておけばいい」なのかもしれませんね。
自立に向けて焦らず、少しずつ歩んでいくことが大切
過保護すぎて子どもの自立の芽をつんでしまうこともあるでしょう。その可能性をわかっているからこそ、投稿者さんは義母さんの言葉に傷つき悩む結果になっているのですよね。しかし子どもの性格や年齢によっては、過保護でいるしかない時期もあるはずです。
それでもまだ悩むようであれば、今できるわが子の自立について考えてみてはいかがでしょう。義母さんや周囲の価値観や言葉は一旦横に置いて、わが子の性格や特徴をしっかりと観察し、ひとりでおつかいができるようになるための一歩を踏み出してみるといいかもしれません。自宅でお店屋さんごっこをするところからはじめてみてもよさそうですね。小さな成功体験を積み重ねていけば、自立できる瞬間は自動的にやってくると思います。焦らずムリせず、周囲の言葉はうまくスルーしながら、お子さんにあった自立の方法とタイミングを見つけていけるといいですね。
文・櫻宮ヨウ 編集・荻野実紀子 イラスト・よし田