JR北海道は13日、新型車両737系を5月20日から室蘭本線に投入すると発表した。室蘭〜苫小牧間の気動車列車66本のうち約8割を電車での運転とし、キハ143形をすべて置き換えるほか、H100形も一部列車を除き置き換える。
新型車両737系の座席はすべてロングシートで、2両編成での座席数は93席。既存のキハ143形(2両編成での座席数は96席)と座席数がほぼ同じであることに加え、通路が広くなるため、通勤通学時間帯の混雑緩和が図られるという。室蘭〜苫小牧間では、現行のH100形と同様、737系でも乗客がボタンを押してドアを開閉し、乗降する方式が採用される。
気動車から電車に置き換えることで、走行性能も向上。東室蘭〜苫小牧間の所要時間が平均9分・最大17分短縮され、最速の列車は同区間を55分(現行の最速列車より8分短縮)で結ぶ。東室蘭駅や苫小牧駅で新たに接続する列車が増えるなど、利便性も向上する。
737系が導入される5月20日以降、室蘭〜苫小牧間では朝の通勤通学時間帯も含め、多くの列車で時刻・行先が変更に。現在、キハ143形で運転されている札幌駅直通の2本(上下各1本)も737系に置き換えられ、苫小牧〜札幌間の時刻も一部変更される。室蘭〜苫小牧・札幌間において、平日に737系で運転される列車の本数は下り20本・上り22本、計42本(うち上り1本は休日運休)。すべて2両編成での運転を予定している。
なお、室蘭本線を経由する特急「北斗」「すずらん」をはじめ、長万部〜東室蘭間および苫小牧〜岩見沢間の普通列車、日高本線(苫小牧〜鵡川間)の普通列車は5月20日以降も時刻の変更はないが、一部列車において行先・のりばが変更されるとのこと。(MN 鉄道ニュース編集部)