■販売する店舗の目的
福袋のルーツをたどると、江戸時代までさかのぼるという。最近では、年が明ける前から予約できる店やネット販売店も増えているが、店舗側にはどのような意図があるのだろうか。
「10年以上前までは、『在庫品を詰め込んでセット売りをするもの』というイメージが強かったです。近年ではアパレル系の『固定福袋(中身がすべて同じ内容)』など、収益目的で作られているものも多いです」(もちこさん)
もともとは「在庫一掃」と「利益獲得」が主旨だったようだ。だが、近年はさらにプラスアルファの目的を掲げる店舗も多いとか。
「食品や食材のセレクトショップである『久世福商店』や、大手加工食品メーカーである『ヱスビー食品』などは、人気の商品をより広めるための福袋を販売しています。飲食店チェーンでは、『お店にもっと足を運んでもらいたい』という主旨のもと、食事券のみで元が取れるようなものなどを多様に販売しています」(もちこさん)
「評価の高い口コミを拡散してもらうこと」、「より多くの人に足を運び続けてもらうこと」などを目指し、お得な福袋を販売する食品系のショップや飲食店も増えているようだ。
■損しない福袋の選び方
「損をしたくない」、「元を取りたい」と思って福袋を買う人は多いだろう。効果的な選び方はあるのだろうか。
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毎年、お得な福袋は早い者勝ちになる。お目当てのものがある人は、年末頃からこまめにチェックするのがポイントとのこと。
「今年買って“当たり”だった福袋は、来年も“当たり”というケースが多いです。しかし、輸入食品など円安の影響が色濃く出るため、大当たりからハズレに急転することもあり注意が必要です」(もちこさん)
もちこさん自身も、輸入品などの福袋の購入は警戒しつつ検討するそう。参考にするとよいだろう。
■入っていた要らない物の処分方法
中身が見えない福袋を購入した際は、要らない物が入っていることもある。できるだけ廃棄せず、罪悪感なく処分したいが……。
「要らない物が入っていた場合、ヤフオクやメルカリなどで売る人が多いようです。“福袋そのもの”を売るのは転売となりルール違反になりますので注意して下さい」(もちこさん)
もちこさんの“処分方法”を教えてもらった。
「私の場合は、友人達に『これ要る?』と連絡します。これだけでも95%程度の確率で引き取り手は見つかりますよ。毎年、SNSで『福袋の中身交換して下さい』とアップする人を多く見かけますが、洋服の場合大量生産で同じ中身を入れているブランドも多いため、引き取り手が見つかりにくいこともあるようです」(もちこさん)
身近で必要としている人を探して譲るのが、無駄も少なく得策といえそうだ。
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●専門家プロフィール:もちこ
福袋の中身ネタバレおよび、自身の好みで評価を行うブログ「福袋ギルド」を運営。年間200個以上の福袋を購入する福袋オタク。主に関東エリアに出没し、量販店や百貨店などの福袋や、通販で購入できる福袋がお気に入り。
画像提供:AdobeStock
教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)
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