ラ・リーガ第28節が9日に行われ、アトレティコ・マドリードは敵地でカディスと対戦した。
ここまで17勝4分6敗の勝ち点「55」を積み上げ、4位につけるアトレティコ・マドリードは、現在来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いの中に身を置いている。2月29日にはコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)準決勝セカンドレグでアスレティック・ビルバオ相手に0−3とショッキングな敗退を喫したが、続く3日開催の前節ベティス戦では2−1と勝ち切った。今節はここまで2勝13分12敗の勝ち点「19」という成績にとどまり、降格圏の18位に沈んでいるカディスの本拠地に乗り込む。
アトレティコ・マドリードはロドリゴ・デ・パウル、コケ、サムエウ・リーノらが先発に名を連ねた。“エース”のアントワーヌ・グリーズマンは足首の負傷で戦線を離脱しているため、最前線はアルバロ・モラタとメンフィス・デパイのコンビに。一方、カディスはフアンミやマクシミリアーノ・ゴメスらがスターティングメンバーに入った。
試合が動いたのは24分、ホームチームはM・ゴメスのポストプレーから細かくボールを繋ぐと、ロベルト・ナバーロが細かいタッチで相手をかわしながらボールを持ち運び、ハビ・エルナンデスとのパス交換から左サイド深い位置へスルーパスを送る。駆け上がっていたルベン・ソブリーノが左足でクロスボールを送ると、中央で待っていたフアンミがヘディングシュートを沈めた。カディスが幸先良く先手を取っている。
対するアトレティコ・マドリードはボールを握る時間を作りながらも、低い位置でブロックを敷いて構えるカディス守備陣を崩し切るには至らない。リーノやメンフィスがゴールに迫るシーンを作りながらも得点は挙げられず、前半はこのままカディスの1点リードで折り返す。
後半に入ると64分、カディスは最終ラインでボールを持ったJ・エルナンデスが左足でロングフィードを送ると、ヘディングで処理しようとしたガブリエウ・パウリスタがフアンミとのコンタクトでバランスを崩し、まさかの空振り。入れ替わったフアンミがGKヤン・オブラクとの1対1を制し、カディスが待望の追加点を挙げた。
まずは1点を返したいアトレティコ・マドリードは72分、ドリブルで左サイドを縦へ破ったロドリゴ・リケルメがクロスボールを送ると、中央でフリーになったM・ジョレンテが頭で合わせたが、狙い澄ましたヘディングシュートはGKコナン・レデスマの好セーブに阻まれる。その後はなかなか決定機を作り出すことができず、試合はこのままタイムアップを迎えた。
アトレティコ・マドリードはラ・リーガに限定すると4試合ぶりの黒星に。今季はホームゲームでは14試合で13勝1分と最高の成績を残しているものの、アウェイでは3勝4分と成績が良くなく、これでアウェイ7敗目。今後の4位争いに向けて手痛い敗北となった。一方、カディスは昨年9月に開催された第4節ビジャレアル戦(○3−1)以来の今季3勝目。ラ・リーガでは23試合未勝利が続いていたが、残留に向けて貴重な3ポイントを積み上げた。
この後、アトレティコ・マドリードは13日にCL・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)セカンドレグのインテル戦を戦い、17日には次節のラ・リーガでバルセロナとの対戦が控えている。一方、カディスは15日、次節のラ・リーガで久保建英が所属するレアル・ソシエダと敵地で対戦する。
【スコア】
カディス 2−0 アトレティコ・マドリード
【得点者】
1−0 24分 フアンミ(カディス)
2−0 64分 フアンミ(カディス)