ポプラ社が開催する、今年で24回目を迎えた「有老協・シルバー川柳」。今年は12,891句が寄せられ、その中から入選した21作品(1作品は新設の有老協賞)を発表。また、今回の入選作21作を含めた傑作川柳を1冊にまとめた、『シルバー川柳14』を9月4日に発売した。
今年で24回目を迎える「有老協・シルバー川柳」。今年の応募総数は12,891句と昨年よりも多くの作品が寄せられた。
応募者平均年齢65.8歳、最年長は103歳の男性、最年少は10歳(女性)、男女比については今年は男性69.1%、女性30.7%と、昨年に引き続き男性の割合がかなり増えているという。
第23回入選作品は次の通り。
孫たちに へいへい渡す PayPayで
食べられん 鰻と寿司は 食べるけど
時短家電 覚えるまでに 長時間
パスワード みんな違って みんなダメ
ポイントは 貯まらないのか 医者通い
妻旅行 聞いた途端に 元気でる
モテ期きた ロマンス詐欺が 押し寄せる
納得の 遺影がなくて まだ死ねぬ
見つめてる 考えている あら寝てる
食ったよね 食ったはずだが 何食った
行くトイレ 三時四時五時 次何時
孫の友 どの子の名前も 読めません
政治家と「記憶にない」を 競ってる
チャットより ちょっとは俺に 聞いてくれ
悪いとこ どこでしたっけと 医者に聞く
「出席」に 生きていたらの 但し書き
平均を 超えそうなのは 寿命だけ
脳だけで いいのに増える 顔のしわ
七回も 転んで起きれる わけがない
老犬と いたわり合って 散歩する
また、有老協賞には、「春風に 帽子とられて 杖で追う」が選ばれた。
今回の入選作21作を含めた傑作川柳を1冊にまとめた『シルバー川柳14 だって財布の中はキャッシュレス』(1,210円)は、9月4日より販売されている。(蒲生杏奈)