高さ4メートルの“珈琲ガチャ”、東京ミッドタウンに UCCの狙いは?

20

2024年10月11日 06:41  ITmedia ビジネスオンライン

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia ビジネスオンライン

UCCがイベント「UCCカプセル珈琲店」を開催、その狙いは?

 UCC上島珈琲(以下、UCC)は10月10〜13日の4日間、カプセル式のコーヒーを無料で提供するイベント「UCCカプセル珈琲店」を、東京ミッドタウン(東京都港区)で開催する。来場者は、会場に設置された“珈琲ガチャ”を回し、出てきた味のコーヒーを試飲できるという。一体どのような狙いで開催するのか。


【画像はこちら】「ドリップポッド」でコーヒーを抽出する様子、設置された「珈琲ガチャ」、回すと出てくるカプセル、親しみやすく工夫したコーヒーの紹介など(計9枚)


●カプセルトイ風の演出で提供


 イベントで提供するのは、UCCが提供する「ドリップポッド」で抽出したコーヒー。挽(ひ)きたてのコーヒー粉を1杯分ずつ個包装したカプセルと、抽出用の専用マシンから構成される、カプセル式のコーヒーメーカーシステムだ。


 来場者はドリップポッドのLINE公式アカウントを友だちに追加することで、会場に設置された、高さ4メートルの“珈琲ガチャ”を無料で回すことができる。珈琲ガチャを回すと、全12種類の粉コーヒーのカプセルがランダムで出てくる仕様となっており、会場に設置されたドリップポッドで実際に抽出、試飲することが可能だ。


●「マイナスイメージ」が課題


 同社はドリップポッドを2015年3月に発売。事業はUCCグループのソロフレッシュコーヒーシステム(東京都港区)が手掛けており、家庭やオフィス向けに販売してきた。発売以来、売り上げは前年比120%を毎年達成するペースで伸長しているという。


 UCCによれば、カプセル式コーヒーの市場は、欧米や中国においては直近の10年で急激に拡大。フランスやスウェーデンなど、レギュラーコーヒー消費量の約7割を占めている国もあるという(2020年時点)。


 一方でUCCの調査によると、日本においてはカプセル式コーヒーメーカーを「使ったことがない」人の割合が8割超という結果に。カプセル式コーヒーの強みは、「新鮮な粉からおいしい味わいのコーヒーを安定して抽出できる点」だというが、「『インスタントコーヒーのようなもの』『おいしくない』といったマイナスのイメージが根強いのも課題」だとソロフレッシュコーヒーシステムの担当者は話す。


●あえて“選べない”仕様に


 そこでUCCは、カプセル式コーヒーのイメージアップのため、さまざまな施策に取り組んできた。2023年の夏には10日間限定で、ドリップポッドで抽出したアイスコーヒーを「1杯80円」から提供するイベントを、東京・表参道で開催。4000人以上が訪れ、一時は2時間待ちの行列ができる事態となった。2024年に期間を延長して開催した第2弾にも7000人弱が訪れており、「反響は上々だと考えている」と担当者は話す。


 今回のイベントを開催するに当たりUCCは、自宅でコーヒーを飲む人の多くが「いろいろなコーヒーを試してみたい」と考えながらも、選ぶコーヒーが「マンネリ化」しているという調査結果に注目。用意した12種類のバリエーションの中から、あえてコーヒーを“選べない”仕様とすることで、気軽に新しい種類のコーヒーに挑戦する機会を提供したい考えだ。


 開催地はオフィス街でもある六本木エリアを選んだ。「平日はオフィスワーカーが多いエリアで、われわれのユーザー層にも近い。忙しい中でも本格的なコーヒーを飲みたいという方に手に取ってもらえれば」(UCCの担当者)


 UCCカプセル珈琲店は、東京ミッドタウン プラザ1階のキャノピー・スクエアで開催。4日間で合わせて2000人の来場を目標に掲げる。視覚的にもインパクトのある体験型イベントは、「カプセル式」普及の一助となるか。



このニュースに関するつぶやき

  • ちょっと興味あるけど、LINEが必須じゃガラケーな私は参加出来ないな
    • イイネ!2
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(15件)

ニュース設定