"稀代のワル"が、またしても警察に逮捕された。タレントの羽賀研二(本名・当真美喜男)が9月25日、自らが所有する沖縄の不動産について虚偽の移転登記をし、負債の強制執行を免れようとしたとして愛知県警に逮捕された。共犯には、山口組弘道会の大物組長らも名を連ね、裏社会との蜜月ぶりが改めてあぶりだされた。
■組長が所有権移転費用を拠出か
羽賀容疑者は昨年6月、所有する沖縄県北谷町の商業ビル2棟と土地の所有権を、自らが代表取締役を務める不動産管理会社に移ったとする虚偽の登記を行い、強制執行を免れようとした強制執行妨害目的財産損壊等の容疑が持たれている。共犯として、弘道会の有力組織・稲葉地一家の松山猛総長や、登記を行った日本司法書士会連合会副会長、羽賀容疑者の元妻らも逮捕された。
「羽賀容疑者は、虚偽登記に先立つ昨年5月にこの会社を設立しており、今回の事件のためにこしらえたダミー会社だったとみられています。実際の登記移転に際しては、元妻から羽賀容疑者を経由して当該の会社に移った格好になっています。
元妻から羽賀容疑者に移った際に3億円が支払われており、松山総長はその原資を負担したとみられています。つまり、羽賀容疑者の資産防衛のための虚偽登記に関わる費用を、羽賀容疑者に代わって立て替えたということで、密接に面倒をみていた関係性がうかがえます」(全国紙社会部デスク)
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羽賀容疑者が大物ヤクザにすがってでも不動産を守ろうとしたのは、別のヤクザ人脈と共謀した詐欺・恐喝未遂事件が端緒となっている。
「羽賀容疑者は2001年、知人の不動産会社社長に医療関連会社の未公開株を売却する契約をもちかけ、約4億円を受け取りました。しかし、この会社は実際は経営破綻していたのですが、羽賀容疑者は伝えず、後に代金の返還を求めてきた社長に対し、山口組極心連合会の幹部を使って脅し、債務帳消しを図ったとして逮捕され、懲役6年の判決が下されて服役しました。
この被害金は、民事訴訟でも羽賀容疑者が全額を支払えという判決が確定していますが、羽賀容疑者は妻と偽装結婚して財産譲与でカネがないように装い、19年に逮捕、服役しています。その後も一貫して支払いに応じてきていませんでした」(前述デスク)
■射殺事件も起こした凶悪組織
近年はYouTubeやSNSでの配信活動に力を入れ、タレントとしての再起を図っていた羽賀容疑者。しかし、ヤクザ交友も健在だった。
「共犯として逮捕された松山総長が率いる稲葉地一家は、9月9日に宮崎市内で発生した池田組幹部に対する射殺事件のヒットマンを出し、19年にも配下組員が山健組組員2人を射殺する事件を起こしていて、戦闘力も知名度も高い組織です。
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また、かつて羽賀容疑者がケツ持ちとしていた極心連合会も、山口組の最高幹部を務める会長と島田紳助氏との交際が問題となり、紳助氏の引退へと発展しました。極心連合会は19年に会長が引退して解散しており、羽賀容疑者は後ろ盾を代えて今もヤクザとの付き合いを続けていた」(実話誌記者)
とはいえ、ヤクザとの付き合いにリスクが潜んでいるのは周知の事実だ。
「紳助氏の引退に際しては、業界から慰留する声も上がったが、本人の強い意志で引退となった。ヤクザとの絶縁を宣言してしまったら、制裁やこれまでの交際の詳細をばらされる危険性があり、これを恐れたという指摘がある。
あと、ヤクザは習性として自己顕示欲が旺盛で、メンツに異常にこだわるので、親密だった者に掌を返されると、『なんで連絡しねーんだ』『顔を潰しやがった』と逆上する。だから、いったん関係を持つと、なかなか縁を切ることはできない。同じように羽賀容疑者も、ずるずると付き合っていくうちに抜け出せなくなったのだろう」(A氏)
かつてはバッシングを逆手に取り、"誠意大将軍"などとパフォーマンスに興じた羽賀容疑者。その誠意はいつしか、ヤクザへと向けられていたということなのか‥‥。
文/大木健一 写真/YouTube.com、X.com
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