サウジアラビア政府からの多額な招致金により、2024−25シーズンもスペインから遠く離れた中東での開催となったスーペルコパ。レアル・マドリード（ラ・リーガ1位）、バルセロナ（ラ・リーガ2位）、アスレティック・ビルバオ（国王杯優勝）、マジョルカ（国王杯準優勝）の4クラブによる“頂上決戦”は、バルセロナが2年ぶり19度目の優勝を果たして幕を閉じた。
その一方で、マジョルカの応援に駆けつけたサポーターと選手の家族が、レアル・マドリードに敗れた準決勝の試合後に現地人から嫌がらせを受けたことが、複数メディアにて報じられていた。MFダニ・ロドリゲスの妻クリスティーナ・パラブラさんや、GKドミニク・グレイフの妻ナタリア・カルゾワさんらによると、痴漢や盗撮、侮辱的行為の被害に遭ったとのこと。また、マジョルカのサポーターにおいても、似たような被害が確認されたことが明らかになっている。
そうした中で、スペイン紙『ABC』のインタビューに応じたダニ・ロドリゲスが、サウジアラビアで起きた出来事の詳細を語った。同選手は「ジェッダに行ったマジョルカのサポーターは約150人と小規模だったけど、スタジアムを出るときには何の警備もなく、男性の方が平手打ちに遭い、侮辱されたことは受け入れられない」とした上で、「さらに深刻なのが、女性たちに起こったことだ。僕たちの妻だけでなく、姉妹や母親にも。彼女らはお尻を触られ、腕をつかまれ、まるで西洋人の女性の顔を見たことがないかのように、スマホを顔に向けられて写真を撮られた」と述べた。
さらに、この一件から約2週間近くが経過したものの、スペインサッカー連盟（RFEF）などが一切沈黙を貫いていることに、憤りを覚えているという。ダニ・ロドリゲスは「連盟には、僕たちとその他3クラブのサウジアラビア遠征におけるセキリュティの責任があり、たとえその規模が小さくても安全が損なわれるようなことがあってはならない」と強調した。
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また、ダニ・ロドリゲスの怒りの矛先は、スペイン政府にも向いているようだ。RFEFの前会長であるルイス・ルビアレス氏が“キス騒動”で辞任したことは記憶に新しいが、その際には同国政府機関も介入したことが大きく取り上げられた。これを引き合いに出しつつ、この一件についても声を上げるべきだと以下のように語気を強めた。
「この沈黙は僕を驚かせる。これまでに、ラ・コルーニャ、アルバセテ、サンタンデール、クエンカ、そして今はマヨルカに住んでいるけど、人々のおかげでいつも故郷にいるような気分なんだ。この国は本当に素晴らしい、政治家という災いの存在を除いていね。それはスペインにおける最大の災厄だよ」
「彼らは誰も国民を代表しておらず、ただ自分たちの利益を図るためだけにその地位に就いているのだろう。人間の価値観は何よりも優先されるべきだ。ジェッダで僕たちの周りの女性たちに起こったことは、ルビアレスの件と同様に深刻なこと。この出来事は、サウジアラビアで開催されたスペインサッカーの大会で起こり、そこでは僕たちの親族がトーナメントを楽しむのに十分なセキュリティが整っていなかった。僕たちの女性たち、男性たちを守るために誰も立ち上がらなかったという事実をとても残念に思っている」
なお、所属クラブのマジョルカも一連の騒動に関する声明を発表していないことについて問われた同選手は、「これもまた、僕を深く悲しませる失望だ。クラブでの7年間で、成長したものすべてと、常に僕たちが家族であるかを話し、見てきたのにね。誰の妻が巻き込まれてもおかしくなかった。クラブからの強い非難の返答が欲しい」と複雑な胸の内を口にしている。
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発展途上国は所詮野蛮人という事
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