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神戸市立医療センター中央市民病院(同市中央区)は5日、がんの治療薬により肝臓に異常が認められたのに投薬を中止せず、患者の70代男性を死亡させる事故があったと発表した。病院は死亡と誤投薬との因果関係を認め、主治医の処分と遺族に対する補償を検討している。
病院によると、市内在住の男性は尿管がんを患い、2024年12月6日に免疫治療薬「オプジーボ」を投与された。その後の血液検査で肝酵素が投薬を中止するべき基準値を超えていたが、30代の主治医は投薬を止めず、男性は25年2月10日に肝不全などで死亡した。主治医は「男性は腎臓にも異常があり、そちらの対応に集中してしまった」などと話しているという。
木原康樹院長は記者会見で「市民や多くの関係者の信頼を損なう結果を招いた」と謝罪。遺族の意向を受け、主治医の過失などについて県警に相談していることを明らかにした。【大野航太郎】
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