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医療搬送用のヘリコプターが長崎県・壱岐島沖で転覆して6人が死傷した事故で、救助された男性機長(66)がヘリの運航会社の聞き取りに対し「高度150メートル付近で機体の後方から異音がした。聞いたことがない音だった」と説明していることが関係者への取材で判明した。機体に何らかのトラブルがあり、緊急着水した可能性がある。また、唐津海上保安部(佐賀県)は11日、死亡した3人を司法解剖した結果、死因は水死とみられると明らかにした。
関係者によると、男性機長は「(異音の)直後に高度が低下し始め、機体をコントロールすることに専念した。海上に降りざるをえなかった」と説明していることも判明。一方で唐津海保の任意の事情聴取に「エンジンは動いていた」と話しているという。こうした状況からローター(回転翼)などに関連する部分で何らかのトラブルがあった可能性もあるとみて、唐津海保などが事故原因を調べている模様だ。
第7管区海上保安本部などによると、ヘリは長崎県・対馬空港を6日午後1時半に離陸し、午後5時過ぎに壱岐島沖の海上で転覆した状態で見つかった。搭乗者6人全員を病院に搬送したが、海中の機内で見つかった患者(86)と付き添いの息子(68)、医師(34)の3人は死亡した。
唐津海保によると、亡くなった3人に骨折などの重大な外傷は確認できなかったという。少なくとも転覆した時点では生きていたとみて、詳しい状況を調べている。【橋本勝利、金将来、川畑岳志】
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