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クライマックスシリーズ(CS)不要論にNO! 阪神藤川球児監督(45)が、巻き起こるCS不要の声を自ら制した。9月7日広島戦(甲子園)で史上最速Vが決定。セ5球団の貯金を独占するぶっちぎりゴールとあってCS開催に懐疑的な声が上がる。それでも指揮官は「ファンが喜べる機会をつくるのが大事」と力説。巨人阿部監督の「リベンジ発言」にも反応し、1カ月後に熱い試合を届けると約束した。
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セ・リーグの覇者、藤川監督がCS不要論を真っ向から否定した。
「僕はプレーオフはやるべきだと思っています。面白いじゃないですか。絶対にやった方がいい。ファンの方が一番喜べる機会をつくり出すのがめちゃくちゃ大事」
指揮官が甲子園の夜空に舞った9月7日。阪神を除くセ・リーグ5球団はすべて借金生活だった。2位巨人とは17ゲーム差。CS進出圏内の3位DeNAも18・5ゲーム差にいた。あまりの独走ゴールにCS不要論や現行ルールに疑問の声も上がるのは自然な流れ。だが、虎の指揮官は首を横に振る。そして「やらなきゃいけない。周りの方を感動させ、気持ちが動くようなゲームができるものを消してどうすんですか」と力を込めた。
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ペナントを奪われた巨人阿部監督は、阪神をたたえながらも「CSでやり返すチャンスがあるので、出られるように頑張ります」とコメントした。しのぎを削る敵将の言葉に藤川監督は「さすがだなと思った。(血が)たぎるよね。メディアを通して勝手にスイッチ入れてくれる。だからやっぱり面白いです」。気持ちの高ぶりを感じた。
CSへの私案もある。「例えば先に日本シリーズやって、またもう1つ別のやつ(CS)をやれば」。セ・パの王者が激突する日本選手権とはまた別に、各リーグの上位同士が競い合う場を創設することも1つの案とした。また、オールスターの存在意義にも触れ、「アジアをつないで韓国と日本で1試合やる」と日韓での球宴開催などアイデアは尽きない。
CSファイナルは10月15日に甲子園で開幕する。まだ1カ月以上先で相手チームも決まっていないが、「見ててください。そのうち目に見えて取り組み出すので」。ペナントを握りしめた指揮官は不敵な笑みを見せた。チームを短期決戦モードに切り替えて熱い戦いをまだまだ見せる。【伊東大介】
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