「セブンのビリヤニ」753円に値上げでも売り切れ続出…マニア向けだった料理が市民権を得られた3つの理由

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2026年08月28日 09:31  日刊SPA!

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「骨付きチキンビリヤニ」(税込753円)
インドの炊き込みご飯「ビリヤニ」がとても身近な存在になりました。
そのきっかけとも言えるのが、セブンイレブンが2022年から販売し続けている「エリックサウス監修ビリヤニ」。今夏のカレーフェスに合わせて8月18日より新バージョンが発売となったのですが、その完成度の高さから、SNS上は今まで以上に熱狂の声で溢れています。

◆値上げしたものの、納得感がある仕上がり

最新作はランチボックス風の容器に入った「骨付きチキンビリヤニ」。

価格は税込753円と以前よりも少し高めになりましたが、値段を上げたことで具材の選択肢が増え、なんと骨付き手羽元が2本も入るご馳走仕様にパワーアップ! お米はもちろんバスマティライスを使用しており、セブンのビリヤニ史上、一番豪華な内容に仕上がっているのです。

パラパラに炊き上がったバスマティライスからは、シナモンやクローブなどを軸にしたビリヤニマサラの香りが立ちのぼり、一部のマニアにしか伝わらない米の色のグラデーションも健在。上からかかるカレーグレーヴィーも、ビリヤニ自体の香りに厚みを持たせる絶妙な設計です。

◆カレー研究家も太鼓判

スプーンで骨からホロッとはがれる柔らか手羽元も嬉しいポイント。肉類がゴロゴロ入るのがビリヤニの醍醐味の1つですが、この重要な要素をついにコンビニ商品で再現してしまうとは!

ジャガイモを入れることで「コルカタ式ビリヤニ?」と、一部のビリヤニマニアをニヤニヤさせる仕掛けがあるのもエリックサウス監修商品ならではのニクイ演出です。

少し高めの価格になりましたが、紫キャベツやニンジン、ローストオニオンなどの副菜も付いてきて、手羽元が2本も入るご馳走ビリヤニが753円で味わえるなら、むしろリーズナブルすぎると言えるでしょう。

◆定番になりつつあるビリヤニ……なぜ?

それにしても、かつては一部のマニア向けだった「ビリヤニ」が、なぜここまで世の中に浸透し、市民権を得るに至ったのでしょうか。そこには複数の要因が複雑に絡み合っているのではないかと考えます。

まず第一に挙げられるのが、2010年代以降の南インド料理の盛り上がりです。 それ以前にもビリヤニを提供しているお店はありましたが、カレーと米を炒める“チャーハン式”のなんちゃってビリヤニを提供していたお店がほとんどでした。

ビリヤニは南インド発祥の食べ物ではありませんが、南インドでもポピュラーなため、多くの南インド料理店でメニューにラインナップ。そこで本物の炊き込み式ビリヤニとの出会いが生まれ、魅了されていく人が増えていったのです。

※ビリヤニはインド全域、パキスタンやバングラデシュなど、南アジア全体で食べられています。

◆一番の功労者はもちろんあの人

第二に、セブンのビリヤニ監修を務めているエリックサウス総料理長・稲田俊輔氏の存在です。2011年のオープン当初からエリックサウスではビリヤニを提供し、2014年という早い段階で渋谷の東急百貨店にテイクアウトのビリヤニ専門店「エリックカレー&ビリヤニ」を出店。当時は時代が追いつかず2016年頃に撤退してしまいましたが、早くからビリヤニを根付かせようとする果敢な試みを行っていました。稲田氏の情熱がなければ、ここまで浸透しなかったのではないでしょうか。

そして第三の要因として大きかったのが「コロナ禍」です。外食が制限されていた時期、食べ物ネタの中心にあったのはコンビニ飯やテイクアウトご飯でした。セブンイレブンは2022年夏に日本米使用のビリヤニを発売し、翌2023年には前代未聞の「バスマティライス」を使用した本格モデルを全国展開。「コンビニで本物のバスマティ米を使ったビリヤニが買える」という衝撃は、おうち時間を楽しむマニア層を中心に爆発的な注目を集め、一気にバズを巻き起こしました。

また、常に新しいメニューやアプローチを探していた全国のスパイスカレー店の店主たちが興味を持ちやすかったのも大きなポイントです。お店にすでにあったバスマティライスとスパイスを活用し、独学でビリヤニをマスターするシェフが続出。

「作る側」の熱量も合わさったことで、首都圏だけでなく全国のさまざまな地域で本格的なビリヤニが食べられるようになっていきました。

こうした背景を受けて登場したのが、今回のセブンの「骨付きチキンビリヤニ」だったのです。

◆「ひっくり返す」と、より本格的に

手羽元2本というビリヤニらしいご馳走感は今作のわかりやすい特徴ですが、実はさらなるマニアックな仕掛けも用意されていました。それが容器をひっくり返して食べる「ひっくり返しビリヤニ」です。

ひっくり返すとわかるのですが、上にかかっているカレーは、ビリヤニの調理工程における「鍋底にあるカレーグレーヴィー」を再現したもの。具材もあらかじめ下に埋まる構造になっており(ビリヤニは具材がお米に埋まっている料理なのです)、容器をひっくり返して温めることで、より本物に近い蒸らし状態と味わいが完成するというギミックが施されているのでした。

この秘密を稲田氏がSNSでさりげなく発信したことや、前述したコルカタ式を彷彿とさせるジャガイモの存在も相まって、マニアを巻き込んだバズが加速。SNS上での大きな熱狂が続いているのです。

今回の「骨付きチキンビリヤニ」が食べられるのは、カレーフェス開催期間のみ。未体験の方はもちろん、一度食べた方も、「ひっくり返しビリヤニ」を試してみるとさらなる発見があると思いますよ。過去一で完成度の高いコンビニビリヤニを、期間中に何度も味わっていきましょう。

<TEXT/スパイシー丸山>

【スパイシー丸山】
インド料理からお家カレーまで精通する次世代のカレー研究家。日本野菜ソムリエ協会カレーマイスター養成講座講師。レシピ、食べ歩き、商品情報など、カレーにまつわるさまざまなトピックを日々発信している。著書『初めての東京スパイスカレーガイド』 ブログ:カレーなる365日 X:@spicy_maruyama

このニュースに関するつぶやき

  • セブンイレブンならではの「○げ底」にならないことを、祈るばかり…。
    • イイネ!9
    • コメント 2件

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