なぜ「母の日」にカーネーションを贈るの?
2024年の「母の日」は5月12日です。「母の日」は、母親に感謝の気持ちを表す日。「いつもありがとう」という思いを込めて、贈り物を渡す人も多いでしょう。定番のギフトといえば、カーネーションですが、そもそもなぜ母の日に贈るのか、その本当の由来をご存じでしょうか。実は、“アメリカのある母娘”のエピソードが関係しています。
アメリカの「母の日」が起源
日本の母の日は、毎年「5月の第2日曜日」。母の日は世界各国にありますが、日本の母の日はアメリカから伝わったので、その由来もアメリカ版です。
1905年5月9日(日)に亡くなった社会運動家のアン・ジャービスは、女性が社会的弱者だった当時、「Mothers' Day Work Club」を結成して、病気予防のための保健衛生の発展に貢献したり、南北戦争時に中立な立場で兵士を看病し、互いの敵意をなくす行事を行うなど、平和を願って献身的に働いていました。
その娘のアンナ・ジャービスが、そんな尊敬する母を追悼するために、1907年5月12日と1908年5月10日(いずれも5月の第2日曜日)に、フィラデルフィアの教会で追悼式を行い、母の好きだった白いカーネーションを配ったことに母の日は由来します。
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提唱者アンナ・ジャービスの「母の日」の理念
現在「母の日」は、母へ感謝をする日となっていますが、提唱者のアンナ・ジャービスは、感謝にとどまらず、平和を願う母親たちを讃えるためにスタートしました。アンナの母は、母親の立場で社会に貢献する活動をし、平和を願って献身的に働くなど、社会活動家として活躍した人。
アンナは母の遺志を受け継ぎ、社会に貢献する全ての母親を讃える「母の日」を制定する活動をして実現させました。
ところが、こうした理念が消費文化の中で変化していきました。
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やがてアンナは、母の日のカーネーションが大変高値で売られていると知り、「貪欲のために母の日を侮辱している」と母の日の廃止を求める運動を始めましたが、実現させることはできませんでした。
現在は、母に感謝する日としてすっかり定着していますが、それも平和だからこそです。本質を知ることで、この日の意味が一層深くなると思います。
カーネーションは“母性愛”を象徴する花
カーネーションは、十字架にかけられたキリストを見送った聖母マリアが落とした涙から生じた花だといわれていて、“母と子”や“母性愛”を象徴する花です。
そんなカーネーションをアン・ジャービスが好んだことから、その追悼式に捧げられ、母の日のシンボルになったといわれています。
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