マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの作者である荒木飛呂彦が参加する、「大阪駅西側地区アートプロジェクト(仮称)」が始動した。荒木はかつて大阪駅のシンボルとなっていた「噴水小僧」をテーマに、自身初挑戦となるパブリックアートを制作する。
このたび始動した「大阪駅西側地区アートプロジェクト(仮称)」は、複数のクリエーターがパブリックアートを制作し、それら多様なアート作品を大阪駅の西側エリアに展示するもの。大阪駅を訪れる多くの人々に日常的なアート体験の場を提供することで、大阪の文化やビジネスの発展、イノベーションの創出につながることを目指す試みだ。
その一翼を担うことになった荒木飛呂彦による作品は、大阪駅の持つ歴史・伝統を象徴すべく、大阪駅2代目駅舎の時代から103年にわたり展示されていたかつてのシンボルで、現在は京都鉄道博物館にて保管されている「噴水小僧」をテーマとしている。
歴史を受け継ぎながら、その時代を生き抜く主人公たちを描いた作品を世界に発信し続けている荒木こそ、この「噴水小僧」をテーマとした作品に相応しいとして、このたびのプロジェクトへの参加依頼が行われたそうだ。
参加にあたってインタビューを受けた荒木は、「噴水小僧」のデザインに込めた想いとして「噴水って水じゃないですか。水って循環している」「水の循環をデザインに取り入れようと思いました」などとコメントする。
また大阪を舞台にした物語を描くなら、と聞かれると「やっぱり食べ物じゃないですかね。『ジョジョの奇妙な冒険』にトニオ・トラサルディーというキャラクターがいますけど、ああいうスタンドとかキャラクターがいいですよね」と述べた。
マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの作者である荒木飛呂彦による「大阪駅西側地区アートプロジェクト(仮称)」のパブリックアートは、2024年7月31日に開業する新駅ビル「イノゲート大阪」に設置される。
<以下、インタビュー全文掲載>
荒木飛呂彦
Q:今回のプロジェクトへ参加した理由を教えて下さい。
かつての大阪駅のシンボルで、今は京都鉄道博物館に保管されている噴水小僧が復活するということで、倉庫の奥にあったものがまた日の目を見るというのはロマンがあって良いんじゃないかと思い、お引き受けしました。
Q:「噴水小僧」のデザインに込めた想いを教えて下さい。
噴水って水じゃないですか。水って循環している。雨が降って、川に流れて、海に行って、蒸発して戻ってきて、という風にぐるぐる回っているものなので、そうした水の循環をデザインに取り入れようと思いました。
Q:今回のプロジェクトで大阪と荒木飛呂彦氏との間により一層強い縁が出来ましたが、もし大阪を舞台に物語を描くならどのような物語で、どんなキャラクターを登場させたいですか。
やっぱり食べ物じゃないですかね。「ジョジョの奇妙な冒険」にトニオ・トラサルディーというキャラクターがいますけど、ああいうスタンドとかキャラクターがいいですよね。グルメ対決だったり、グルメの戦いで何かするっていうのはいいかもしれません。