セビージャ、ヘスス・ナバスの退団を発表…在籍17年間でクラブ最多688試合出場の“レジェンド”

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2024年05月17日 13:18  サッカーキング

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ヘスス・ナバスはセビージャの“カピタン”として活躍 [写真]= Icon Sport via Getty Images
 セビージャは16日、同クラブに所属するスペイン代表MFヘスス・ナバスが今季限りでクラブを退団することを発表した。

 カンテラ時代を含めて、そのキャリアのほとんどの時間をセビージャに捧げた“カピタン”が、クラブを離れることを決めた。スペインメディア『マルカ』によると、J・ナバスがセビージャ退団を決めた理由は主に3つだという。1つ目は自らの精神的疲労。過去のセビージャはラ・リーガで上位争いを演じるのが常だったものの、直近2シーズンは残留争いに巻き込まれており、現指揮官のキケ・サンチェス・フローレス監督を含めて、この2シーズンで実に5名もの監督が指揮を執るという混沌状態が続いていた。J・ナバスはキャプテンとして、そして右サイドバックの主力としてチームを支えたものの、自身がチームを良い方向へ導けたとは感じておらず、危機的状況のなかでリラックスしているドレッシングルームの雰囲気も理解できなかったという。これらがJ・ナバスを心理面で悩ませたようだ。

 2つ目は38歳という年齢面と、それに伴うコンディション面。特に直近数シーズンは腰の問題に悩まされており、自身が“セビージャの選手”として要求するレベルのプレーを発揮できないと感じていただけでなく、ピッチ上で楽しめない時間が続いていたとのこと。3つ目はセビージャの財政状況だという。J・ナバスとセビージャの現行契約は今季限りで満了を迎えるが、財政難に苦しむクラブはJ・ナバスになかなか新契約を提示しておらず、それどころか交渉の場も設けられなかった模様だ。このようなクラブの姿勢に不信感を抱き、今季限りで離れることを決めたと伝えられた。

『マルカ』は「自分の魂のチームがどこへ向かうのか、そして自らがその行き先を変えるために助ける力がないことに嫌気がさした。今や彼は、セビージャの歴史の1人、歴史に名を刻むレジェンドとなった」と退団の背景をまとめている。

 J・ナバスは1985年11月21日生まれの現在38歳。スペイン南部のアンダルシア州セビージャ県にある基礎自治体のロス・パラシオス・イ・ビジャフランカ出身で、16歳で地元最大のビッグクラブであるセビージャのカンテラに入団した。2003−04シーズンのラ・リーガ第12節エスパニョール戦でトップチームデビューを飾ると、翌シーズンからは主力に定着し、スペイン屈指のウインガーとして名を馳せた。

 2013年夏にははマヌエル・ペジェグリーニ新監督(現:ベティス)からの誘いを受け、マンチェスター・シティへ完全移籍。ペジェグリーニ体制下では右ウイングの主力として起用され、ジョセップ・グアルディオラ監督の就任後は右サイドバックとしてもプレー。4シーズンの在籍で公式戦通算183試合出場8ゴール35アシストを記録した。

 2017年夏よりセビージャへ復帰。右ウイングだけでなく、直近の数シーズンはサイドバックとしても安定したパフォーマンスを見せ、2018−19シーズンからはキャプテンを務めた。セビージャに在籍した17シーズンで公式戦通算688試合に出場しているが、これはセビージャの歴代最多出場記録だ。39ゴール119アシストを記録した。同期間ではヨーロッパリーグ(前身大会のUEFAカップを含む)を4回、コパ・デル・レイを2回、UEFAスーパーカップを1回、スーペルコパ・デ・エスパーニャを1回と、合計8つのトロフィーを獲得したが、これもセビージャに在籍した選手としては歴代最多の数字だ。

 また、セビージャに在籍していた2009年11月にはスペイン代表デビューも飾っており、“ラ・ロハ”が優勝を飾ったFIFAワールドカップ南アフリカ2010やEURO2012にも出場。これまでに国際Aマッチ通算で51試合出場5得点を記録している。今年3月のインターナショナルマッチウィークでも招集を受けており、今夏のEURO2024に出場する可能性も決して低くはない。


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