ゆかりの地、期待と興奮=関連グッズや記念館人気―新紙幣、渋沢ら3人登場

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2024年06月25日 14:01  時事通信社

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時事通信社

「道の駅おかべ」で販売されている渋沢栄一の関連グッズ=11日、埼玉県深谷市
 20年ぶりとなる新紙幣が間もなくお目見えする。発行は7月3日に始まるが、肖像に採用された渋沢栄一ら3人のゆかりの地では関連グッズなどが好評で、町は人気にあやかった盛り上がりに期待している。

 新1万円札の渋沢が生まれた埼玉県深谷市。「道の駅おかべ」ではネクタイや日本酒など関連グッズ約90種類がそろい、売り上げも好調だ。渋沢が描かれた「1億円札」のサブレを買った宮城県亘理町の男性(65)は「テレビで知り購入した。食べるのが楽しみ」と笑顔。責任者の香月幸生さん(40)は「日に日に盛り上がりを感じる。グッズは200種類まで増やしたい」と意気込む。

 渋沢を再現したアンドロイドを展示する「渋沢栄一記念館」も活気に沸く。今年1〜5月の来館者数は昨年同期比の約1.5倍で、栗田誠館長(55)は「功績や足跡をたどり、渋沢を身近に感じてほしい」と話す。

 新5千円札の津田梅子が創設した女子英学塾が前身の津田塾大(東京都小平市)。高橋裕子学長(66)は「女性教育者が初めて選ばれ誇りに思う。発行を機に津田梅子や大学の歴史を多くの人に知ってほしい」と話す。

 津田塾大生協では新5千円札をデザインした「紙幣タオル」を販売。同市内ではほかにも、名前が入ったサブレやチョコレートなどが売られ、盛り上がりを見せる。

 新千円札の北里柴三郎が生まれた熊本県小国町では、北里の似顔絵を描いたのぼり旗1000枚を作り設置を進める。生家の一部が保存され、関連グッズも売っている「北里柴三郎記念館」では昨年度、来館者が目標の3万人を突破。職員の長浜光平さん(35)は「来館者が増え、地元が潤えば」と期待を寄せる。

 新紙幣発行には別れも伴う。現千円札の野口英世が生まれた福島県猪苗代町の「レイクサイドホテルみなとや」は「さよならキャンペーン」を開催。1915年に野口が一時帰国した際に歓迎会が開かれた同ホテルは、7月8日までの週4日、4人部屋1泊の料金を1人1000円に設定した。

 1日5室限定の部屋は予約で埋まった。渡部英一社長(72)は「お疲れさまという気持ちで実施を決めた。支払いは北里の新千円札でも可能です」と笑顔で話している。 

「北里柴三郎記念館」で、関連グッズを持つ職員の長浜光平さん(右)ら=12日、熊本県小国町
「北里柴三郎記念館」で、関連グッズを持つ職員の長浜光平さん(右)ら=12日、熊本県小国町

このニュースに関するつぶやき

  • 新紙幣に対応するコストの負担が大きい店舗は存続の危機を迎えるだろうなあ。あと東京海上日動さんはこれを機により襟を正してほしいものですね。
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