ゲリラ豪雨で気をつけたい「ベランダの劣化」床がフカフカは腐敗のサイン!

0

2024年06月27日 11:10  web女性自身

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

web女性自身

写真

この時季、全国のベランダが崩壊の危険にさらされているという。知らぬ間に床下の腐敗が進行してしまう、恐ろしいベランダの雨漏り。その対策を、専門家が語る。



「ゲリラ豪雨の後に天井のシミに気づいたという場合は、すでに住宅が雨漏りのダメージを受けている可能性があります」



こう話すのは屋根工事、屋根リフォーム専門店で、HP「街の屋根やさん」を運営しているシェアテックの取締役、富田功義さんだ。



特にダメージが大きいのが、雨水にさらされるベランダ。雨が染み込んだためにベランダが劣化し、さらに雨漏りが進むと、建物全体に悪影響を及ぼしかねないという。



「雨量の多いゲリラ豪雨などの後は雨漏りによる家のトラブルが発生しやすいです」(富田さん、以下同)



全国的に梅雨入りを迎える今の時季、雨漏りを防ぐためには、どんなところをチェックすればよいのだろうか。



「チェックすべき箇所はいくつかあります。床、排水口、窓、ベランダの手すり部分、ベランダの下などです」



まずチェックしたいのが排水口。排水口は大きなものが詰まらないよう、通常、網状の凸状の蓋がかぶせてある。この部分に葉っぱや泥、糸くずなどが詰まっていると水はけが悪くなって床に水がたまりやすくなる。自分で掃除ができればよいが、パイプの中が詰まっている場合は専門の業者に詰まりを取ってもらう必要がある。



次にチェックしたいのが床のひび割れ。



「ベランダの床に施されている防水層に、経年劣化などの原因でひびが入っていると、そこから雨水が浸入し、中の材質の腐敗につながります。ベランダの床に雑草などが生えていれば、それもひびが原因。床に水がたまる場合は、より雨水が染み込みやすくなってしまいます」





■腐敗の原因は床のひび割れ以外にも



木造住宅だけでなく、鉄筋コンクリートのマンションでもひび割れは注意が必要だ。特に地震のような自然災害が原因のひび割れは、被害の範囲をしっかり見極める必要があるという。



床を踏んだときにフカフカする部分がないかどうかも確認しよう。



「木造住宅に多いのですが、ベランダの床でフカフカする部分があれば、その部分はかなり腐敗が進んでいて危険。水が染み込んだ原因を探り、床の腐敗した部分を入れ替える作業が必要です」



掃き出し窓の窓枠(サッシ)周りに隙間がないかも確認してほしい。



サッシ周りには水が浸入しないよう、コーキングと呼ばれる防水加工が施されているが、こちらも素材の経年劣化が進むと、隙間ができ、そこから雨水が入り込む。



木造住宅の場合は内側の木材の腐敗原因となり、コンクリート建築の場合は、内側に染み込んだ水がコンクリートの内側からダメージを与えることがある。壁や天井の雨漏りにつながることも。



自分で防水テープを貼るなどの処置もできるが、あくまでもそれは応急処置。きちんと専門の業者に見てもらったほうが安心だ。



ベランダの手すり部分(=笠木)の継ぎ目や、ベランダの壁(=腰壁)と笠木の接続部から雨漏りが発生していれば、腰壁の内部が腐食している可能性がある。



「ここは腐敗がもっとも進みやすい箇所で、腰壁の腐敗からシロアリが発生することもあります。継ぎ目部分に隙間があって、そこからアリのような虫が出入りしていたら危険サインです。外壁を広範囲にわたって剥いで、腐敗の範囲を調べなければなりません」



ベランダの下の壁や天井のシミや変色もチェックしよう。2階以上にあるベランダは、階下から見えやすい。シミや変色が見えたら、雨漏りが進行していると考えられる。



このような異変を見つけたら、すぐに修繕したいが、かかる費用も気になるところだ。



「下地が腐っていなくて防水工事だけなら、10万〜20万円ほど(床面積による)で済みますが、ベランダをすべて作り直すと100万〜200万円もの工事費用がかかります」



実際に富田さんが見たケースで、「外壁塗装をお願いしたい」と依頼されてベランダを見たら、崩れ落ちそうなほど腐敗しており、結局、ベランダを丸ごと作り直したことがあるのだそう。



もしシロアリがいれば、外壁を剥がして被害の範囲を確認しなければならない。100万、200万円の費用では済まなくなる可能性もある。それだけに定期的なメンテナンスが非常に大切だ。木造住宅の場合は10〜15年ごとに外壁の塗装が必要だといわれている。



一方、マンションのような鉄筋コンクリートの建物は、下地が腐るほどまで劣化することはないものの、真下の階の住人に被害を及ぼすリスクがあるという。



「たとえば、2階の天井で雨漏りしたら、その原因は多くの場合真上の3階で起こっています」



不要なご近所トラブルを避けるためにも、日ごろから、排水口の水はけ、床や壁、サッシ、手すりの亀裂やひび割れなど、定期的にチェックしておくのが賢明だろう。



そして、修繕するなら、安心できる業者を選びたい。



HPなどで正しい情報提供をしっかりしているか、無料で見積もりを出してくれるか、契約を急かさないか、工事後のアフターメンテナンスの対応や保証について、きちんと対応してくれるか、などを見るとよいのだそう。



長きにわたって安心して住むためにも、今一度、ベランダの雨漏りチェックをしてみよう。

動画・画像が表示されない場合はこちら

動画・画像が表示されない場合はこちら


    ランキングライフスタイル

    前日のランキングへ

    ニュース設定