やってはいけない4つの“悪い投資”とは?

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2024年06月27日 12:21  All About

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今年から新NISAが始まり、投資を始めた方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんに、良い投資と悪い投資について、代表的な事例を挙げて解説いただきました。
今年から新NISAが始まったこともあり、投資を始めた方も多いと思います。そこで今回は、ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんに、“良い投資”と“悪い投資”の代表例を挙げて、リスクを抑えた賢い投資方法を教えていただきました。

代表的な4つの“悪い投資”

良い投資と悪い投資の代表例をそれぞれ挙げてみました。当てはまることがないか、一度チェックしてみてください。
良い投資と悪い投資

まずは悪い投資の代表例から見ていきましょう。

1:退職金で投資デビュー

一つ目の「退職金で投資デビュー」ですが、これは退職金で投資することが悪いというわけではありません。ただ、退職金をもらった時は、金融資産がピークになる場合が多く、気が大きくなりがちです。そのため、勢いでドンと投資してしまう人が結構いるのですが、やはり一括投資はリスク分散の観点からも、良い投資とは言えません。

2:集中投資

そして「集中投資」。一つのテーマや銘柄に集中して投資をすると、うまくいけば良いですが、うまくいかなかった場合は取り返しがつかなくなる場合もあります。大きな損失を被る可能性もあるので注意してください。

3:課税について考えずに投資する

あとは、「課税について考えずに投資する」こと。例えばですが、今年になってから、ビットコインなどの暗号資産がかなり高騰して注目を集めました。ここで重要なのは、ビットコインなどの暗号資産の利益は、雑所得として扱われ、他の所得と合算した総合課税になります。しかも、総合課税は累進税制で所得税と住民税を合わせて最大55%(復興特別所得税を除く)もの税金が課せられるのです。そのため、最高税率が55%に達することもあり、税制上あまりメリットがありません。

せっかく投資するのであれば、なるべく課税されず、手元に多くのお金が残るような商品を選ぶことも大事です。

4:投資コストの高い商品を選ぶ

そして、あと一つ悪い投資の代表例が「投資コストの高い商品を選ぶ」ことです。やはり、手数料や運用管理費などの運用にかかるコストが高いと、その分リターンが減少し、投資の成果が下がってしまいます。また、高いコストをかけても、必ずしも高いリターンが得られる保証はありません。ですので、投資コストの高い商品は避けた方がいいと思います。

資産を分散し、コツコツ積み立てるのが良い投資の基本

一方、良い投資は、現役時代からコツコツ「積立投資に慣れておく」ことです。できるだけ早いうちから投資に慣れて、いろいろ経験をしておいた方が良いと思います。余裕ができれば、個別銘柄に投資して、売買してみるのもいいでしょう。

あとは、株式や債券、REIT(不動産投資信託)といった「さまざまな資産に分散投資する」こと。資産を分散させることで、一つが不調であっても、他の資産でカバーできるため、リスクの軽減にもつながります。

そしてもう一つは、「一度は売却を試みる」ことです。投資というのは、買うときよりも売るときの方が難しいといわれます。投資に関する情報はあふれていますが、売り方について詳しく説明しているものは意外と少ない。ですので、自分で経験してみるしかないと思っています。

保有している資産の一部で構いません。一度は売却をしてみて、その時どのような結果になったかを経験してみてください。もちろん失敗することもあるでしょう。しかし、さまざまな経験をすることで経験則ができ、「次は同じ過ちをしないように投資しよう」という勉強にもなりますから。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。
(文:All About 編集部)

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