宮崎吾朗監督「『引退したい』と言うので引退できないよと言う打ち合わせ」鈴木敏夫Pと会議へ

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2024年06月28日 11:00  日刊スポーツ

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「ジブリパークとジブリ展」開会セレモニーに登壇した宮崎吾朗監督(撮影・村上幸将)

宮崎吾朗監督(57)が28日、東京・天王洲の寺田倉庫で行われた「ジブリパークとジブリ展」開会セレモニーに登壇した。


同監督は、スタジオジブリと自身の今後の見通し、ビジョンについて聞かれ「ビジョンはないんですよ」と即答。「『引退したい』と常々言う鈴木に、引退できないよ、と言う打ち合わせで夕方、会議をします」と、スタジオジブリ代表取締役議長の鈴木敏夫プロデューサー(75)と会談を行うことを明らかにした。


トークの中で、吾朗監督は「良い展示になっていると思う。ジブリに入って、ずいぶんたち、一貫性のない仕事をしてきたけれど、こうしてまとめていただけると引退できるのかな、と」と言及した。そのことを受けて、ビジョンに関して質問が出た。


今年は父・宮崎駿監督(83)10年ぶりの新作長編アニメーション映画「君たちはどう生きるか」が、01年「千と千尋の神隠し」以来21年ぶり2度目となる米アカデミー賞長編アニメーション映画賞を受賞。5月のカンヌ映画祭(フランス)では、名誉パルムドールが授与されるなど、スタジオジブリは世界的に評価され続けている。一方で、23年9月には日本テレビの子会社になるなど、体制や製作環境は移り変わっている。


吾朗監督は「映画を取り巻く環境が変わってくる。どういう映像を作るかは仮題」と、まずはアニメ製作の現状について語った。その上で「作り手の立場からすると『君たちはどう生きるか』を突きつけられると、プレッシャーは大きい。見返していかなければならないな、と」と、クリエーターとしての挑戦欲を書き立てられていることも口にした。


ジブリパークは、22年11月に愛知県長久手市の愛・地球博記念公園内に開園。公園の木々と調和するように作品の世界を表現した公園。今年3月には「魔女の谷」もオープン。その制作現場を指揮した、宮崎吾朗監督は「三鷹の森ジブリ美術館」「サツキとメイの家」を手がけ、06年映画「ゲド戦記」、11年の映画「コクリコ坂から」、20年の「アーヤと魔女」なとどのアニメーション作品を生み出してきた。「ジブリパークとジブリ展」では、宮崎吾朗監督のこれまでの仕事と作品を振り返るとともに、監督を中心に、ジブリパークがどのように生み出されてきたのか、その舞台裏を紹介する。


吾朗監督は「ジブリパークの発展もやるべきという話も…第3期という話もある。取り組んでいきたい」と、引退発言撤回? とばかりに、並々ならぬ意欲を示した。

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