小林製薬「紅麹」問題　新たに76人の死亡との関連の疑い　武見厚労大臣「27日になって初めて全体像が示された」

「紅麹」成分を含むサプリメントを摂取した人に健康被害が出ている問題で、新たに76人の死亡との関連が疑われる事例が明らかになりました。小林製薬は、きのうまで厚生労働省に報告していませんでした。中継です。

きょう午後、会見を行った武見厚労大臣は極めて厳しい口調で小林製薬を非難しました。

小林製薬の「紅麹」の成分を含むサプリメントをめぐっては、摂取したあとに腎臓の病気を発症する人などが相次いでいて、厚労省は小林製薬に対し、毎日、健康被害に関して報告をするよう求めていました。

しかし、武見厚労大臣はきょう、小林製薬がサプリメントをめぐって死亡に関する遺族からの問い合わせが170人あったにもかかわらず、きのうまで厚生労働省に報告していなかったと明らかにしました。

武見敬三 厚生労働大臣
「きのうになって初めて（小林製薬側から）全体像が示された。私としては極めて遺憾だと思っている」

小林製薬に問い合わせがあった170人のうち76人がサプリメントと死亡との関連が疑われていて、94人については死亡との関係がなかったことが分かっているということです。

小林製薬は厚労省に報告をしていなかった理由について、「腎関連疾患であるか否かに焦点を当てて関連性の有無を判定していた」などと説明しています。

厚労省は小林製薬に対し、死亡との関連が疑われる事例について詳しく調査するよう指示していて、あすまでに今後の調査の進め方について報告するよう求めています。

また、小林製薬は厚労省に、これまでに5人が死亡したと報告していましたが、そのうち1人はサプリメントを摂取していなかったということです。