帰還諦め戻らぬ住民=復興工事、用地取得が難航―熱海土石流、3日で3年

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2024年07月03日 00:31  時事通信社

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時事通信社

土石流災害の被害を受けた静岡県熱海市伊豆山地区=6月19日、同市
 静岡県熱海市の伊豆山地区で発生した土石流災害は3日で発生から3年となった。原則立ち入り禁止の警戒区域は10カ月前に解除されたが、帰還を諦めた世帯は少なくない。復興に向けた工事は、必要な用地取得が難航。再建の見通しは立っていない。

 市は2022年に復興計画を策定し、被災地に公園や緑地、コミュニティーセンターなどを設ける考えを示している。県と市は計画に基づき、今年1月、崩落した盛り土が流れ下った逢初川の拡幅や市道整備に着手。だが、工事に伴う用地買収が完了したのは全体の6〜7割程度だ。

 線路下の工事については鉄道事業者との協議も続き、市は当初見込んだ工事完了時期を2年後ろ倒しし、27年3月に変更した。

 二次災害の恐れがあるとして、原則立ち入りが禁じられた警戒区域は23年9月に解除された。ただ、同年4月時点で避難していた132世帯227人のうち、今年6月時点で元の場所に戻ったのは22世帯47人にとどまる。32世帯63人は避難を続け、帰還せず別の場所で暮らすことを決めた世帯は78世帯117人に上る。

 土石流は21年7月3日午前10時半ごろ発生。大雨が降った逢初川最上流部付近に造成された盛り土が流れ下り、川沿いの家屋など136棟が被害を受け、災害関連死1人を含め28人が犠牲になった。遺族らは、盛り土が造成された土地の前・現所有者や県と市に賠償を求める訴訟を提起。県警は業務上過失致死容疑などで捜査を続けている。 

このニュースに関するつぶやき

  • ここ山の上にメガソーラー有った筈。理学博士の高田純氏を初め多くの学者が無秩序な太陽光開発が山崩れ。と指摘してたがいつの間にか不法投棄物が原因に話はすり替えられた。コメに続く
    • イイネ!33
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