サードウェーブがAI時代に向けた新ビジネスPCを一挙発表 7月3日受注開始

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2024年07月03日 12:41  ITmedia PC USER

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raytrek Workstation N8630

 サードウェーブは7月3日、法人(ビジネス/教育機関)向けPCの新製品を発表し、一部構成を除き即日発売した。AI(人工知能)がビジネスでも広範に使われるようになった中、想定される用途(セグメント)に応じてAIの処理パフォーマンスを高める工夫がなされていることが特徴だ。


【その他の画像】


●raytrekシリーズの新製品


 プロクリエイターやハイエンドな処理能力を求めるユーザー向けの「raytrek」ブランドからは、以下の製品が登場する。


raytrek A4-M


 「raytrek A4-M」は、CPUとして「Core Ultra 7 155H」(Pコア6基12スレッド+Eコア8基8スレッド+LP Eコア2基2スレッド)を搭載する14型ノートPCだ。標準構成の想定価格(税込み、以下同)は22万5860円となっている。


 Core Ultraプロセッサ(シリーズ1)の「Hシリーズ」を採用することで、AIの推論処理を高速に行えるNPU(Intel AI Boost)と、さらに高速な演算とグラフィックス処理を行えるGPU(Intel Arc Graphics)を、最軽量構成で約1.5kgに収めた。


 ディスプレイは2880×1800ピクセルの14型液晶で、解像度が高いだけでなく、縦方向の情報量が多い。リフレッシュレートは最大120Hzで、sRGBの色域を約95%カバーしている。フルHD(1920×1080ピクセル)撮影に対応するWebカメラと、顔認証用の赤外線カメラも備える。


 標準構成の場合、メモリは16GB(DDR5-4800規格の8GB SO-DIMM×2)、ストレージは1TBのSSD(PCI Express 4.0接続)を備える。キーボードはバックライト付きだ。最近の14型台以下のノートPCでは省かれがちな有線LANポート(1000BASE-T対応)も備えている。無線通信はWi-Fi 6EとBluetooth 5.3に対応する。


 オンデバイスでのAI処理が必要な用途の他、建設現場でのBIM(建物の立体モデル)閲覧/シミュレーション、2D CADを使った図面類の作成、映像の編集/レンダリングなど、「そこそこパワフルな処理を、どこでもできるようにしたい」というユーザーに最適な1台となっている。


raytrek R6-MT


 「raytrek R6-MT」は、CPUとしてCore Ultra 7 155Hを、外部GPUとしてNVIDIAの「GeForce RTX 4060 Laptop GPU」を搭載する16型ノートPCだ。標準構成の想定価格は30万4960円となる。


 Core Ultraプロセッサ(シリーズ1)に加えてGeForce RTX 4060 Laptop GPUを搭載することで、先述のraytrek A4-Mよりも、一層高い処理パフォーマンスを求めるユーザーに最適な1台となっている。「NVIDIA Studio」の認証も取得しており、グラフィックスドライバーもNVIDIA Studio版がプリインストールされている。


 ディスプレイは2560×1660ピクセルの16型液晶で、リフレッシュレートは最大240Hz、DCI-P3の色域を95%カバーしている。フルHD(1920×1080ピクセル)撮影に対応するWebカメラと、顔認証用の赤外線カメラも備える。


 標準構成の場合、メモリは16GB(DDR5-4800規格の8GB SO-DIMM×2)、ストレージは1TBのSSD(PCI Express 4.0接続)を備える。キーボードはテンキー/バックライト付きだ。有線LANポート(1000BASE-T対応)も備えている。無線通信はWi-Fi 6EとBluetooth 5.3に対応する。


 高解像度での映像制作/編集の他、3D CADを使った立体モデルの作成、構造/流体解析、AIアプリの設計や開発、ローカル生成AIの処理に使いたい、というユーザーに最適な1台となっている。


raytrek Workstation X2630


「raytrek Workstation X2630」は、用途に合わせてスペックをカスタマイズしやすいエントリークラスのデスクトップワークステーションで、CPUはIntelの「Xeon W-2400プロセッサ」を(※1)、GPUはNVIDIA製のものを選べる。最小構成の販売価格は57万2000円(OS抜き)だ。


(※1)後日「Xeon W-3400シリーズ」も選択可能となる予定


 標準構成の場合、CPUは「Xeon w3-2423」(6コア12スレッド)、メモリは32GB(DDR5-4800規格の16GB ECC対応RDIMM×2)、ストレージは1TBのSSD(PCI Express 4.0接続)、グラフィックスカードは「NVIDIA T400 4GB」となる。メモリは最大で512GB、SSDは最大4TBまで搭載可能だ。


 グラフィックスカードは、用途に合わせてNVIDIAの「GeForce RTX 40シリーズ」または「NVIDIA Tシリーズ」「NVIDIA RTXシリーズ」の中から選べる(※2)。最大構成ではNVIDIA RTX 6000 Adaを2台搭載可能だ(※2)。


(※2)NVIDIA TシリーズとNVIDIA RTXシリーズは最大2台搭載可能。GeForce RTX 40シリーズを搭載する場合は、カード重量の都合からオプションの「サポートステー」を追加する必要あり


raytrek Workstation N8630


 「raytrek Workstation N8630」は、AMDのCPU「Ryzen Threadripper PRO 7965WX」(24コア48スレッド)と、NVIDIAのプロフェッショナル向けグラフィックスカード(GPU)を搭載するデスクトップワークステーションだ。最小構成の想定価格は156万円(OS抜き)となる。


 標準構成では、メモリは32GB(DDR5-4800規格の16GB ECC対応RDIMM×2)、ストレージは1TBのSSD(PCI Express 4.0接続)、グラフィックスカードはNVIDIA T400 4GBを備える。メモリは最大512GBまで、SSDは8TBまで搭載可能だ。


 グラフィックスカードは、用途に合わせてNVIDIA Tシリーズ、あるいはNVIDIA RTXシリーズから選べる。最大構成ではNVIDIA RTX 6000 Adaを4台搭載可能だ。


 そうなると心配なのが電源回りだが、本機では1300Wと1200Wの電源ユニットを各1台(計2500W)搭載することで、一般的な家庭/オフィスにある100V/15A出力のコンセントでも運用できるように工夫されている。


 本機は大規模言語モデル(LLM)や深層学習(ディープラーニング)をスタンドアロンで開発したいユーザーの他、4K/8K動画の制作/編集、高度なシミュレーションを行いたい場合にもお勧めとのことだ。


●THIRDWAVEシリーズの新製品


 メインストリームを担う「THIRDWAVEシリーズ」でも、法人向けの新製品が登場する。


THIRDWAVE DX-M7L-B(法人モデル)


 16型ノートPC「THIRDWAVE DX-M7L-B」は、発売済みの個人向けモデル「THIRDWAVE DX-M7L」のプリインストールOSを「Windows 11 Pro」に変更するなど、一部仕様を変更した法人モデルだ。最小構成の想定価格は23万1980円となる。


 主なスペックは、個人向けモデルの記事で確認してほしい。


THIRDWAVE F-14MTL-B(法人モデル)


 14型ノートPC「THIRDWAVE F-14MTL-B」は、発売済みの個人向けモデル「THIRDWAVE F-14MTL」のプリインストールOSをWindows 11 Proに変更するなど、一部仕様を変更した法人モデルだ。最小構成の想定価格は20万480円となる。


 主なスペックは、個人向けモデルの記事で確認してほしい。


THIRDWAVE HGシリーズ


 「THIRDWAVE HGシリーズ」は、Intelの「Coreプロセッサ(第14世代)」を搭載するコンパクトデスクトップPCだ。映像出力ポートを全て使うことで単体で最大4画面の映像出力が可能な他、静音性に優れたNoctua製のCPUクーラーを採用するなど“細かい”部分にこだわりを見せていることも魅力といえる。搭載するCPUが異なる4モデルが用意されており、Core i3-14100(4コア8スレッド)を搭載するエントリーモデル(THIRDWAVE HG3024)の最小構成の想定価格は12万9800円だ。


 CPU以外の基本仕様は共通で、標準構成ではメモリが16GB(DDR4規格の8GB SO-DIMM×2)、ストレージが500GBのSSD(PCI Express 4.0接続)となっている。


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