【U23日本代表】失意の一発退場から2カ月半 パリ切符の西尾隆矢が父へ「ありがとうと伝えたい」

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2024年07月03日 17:03  日刊スポーツ

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パリ五輪代表が決まって会見に臨む左から、川崎颯太、西尾隆矢、半田陸

パリ・オリンピック(五輪)日本代表18人に3日、DF西尾隆矢(23=セレッソ大阪)が選ばれた。


今春のU−23アジア杯(カタール)では、肘打ちによる一発退場処分を経験。軽率なプレーに批判は集まり、代表内での序列を落とした。一部では五輪落選を予想する声もあった。失意の2カ月半。その中でもJリーグでの活躍が顕著で、自力でパリ切符をつかんだ。


代表発表のこの日、大阪市内での練習後、西尾はクラブハウスに残り、仲間とミーティングルームでメンバー発表を生配信するYouTubeを見ていた。


DF登録選手で最後に呼ばれたのが、西尾の名前だった。内心はドキドキしていたという。


「こんなに喜ぶ隆矢の姿を見たことがなかった。本人が一番、うれしかったのでしょう」とクラブ関係者。


同じセンターバックのDF進藤亮佑(28)から抱きつかれ、仲間から拍手が起こり、MF香川真司(35)からも祝福されたという。


カタールから帰国後、西尾は言っていた。


「本当に人生でも一番苦しい、悔しい1カ月を過ごしたというのは、自分の中であった。だからこそ、それでへこたれているようでは、プロ選手としてはやっていけない。悔しさをばねに、チームでしっかり、パフォーマンスしないといけないと思っていた」


大阪・八尾市生まれでC大阪下部組織出身のプロ5年目。C大阪や五輪代表チームだけでなく、夫人と1歳の長女を守る、一家の大黒柱でもある。


代表発表から約3時間がたち、自宅で家族の祝福を受け、大阪市内で開かれた記者会見にスーツ姿で登場した。感謝したい存在を聞かれると、真っ先に父親を挙げた。


「自分自身も父親になって、父親の大変さを身に染みて感じている。父は口数多いわけではないが、アジア杯で(一発退場で)僕自身、苦しい思いをした中で常にポジティブな声をかけてくれ、立ち直れた。ひとこと『ありがとう』と伝えたい」


◆西尾隆矢(にしお・りゅうや)2001年(平13)5月16日、大阪・八尾市生まれ。C大阪ジュニアユース(U−15)、ユース(U−18)を経て20年にプロ契約を結び、今季が5年目のセンターバック。22年1月には日本代表候補合宿に初招集。J1通算77試合3得点。夫人と1女。180センチ、77キロ。

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