![](https://news-image.mixi.net/article/77/77_20240703_108978_001.jpg)
そこでメルカリがリリースしたのが「価格なし出品」という新機能です。
「価格なし出品」の使い方
「価格なし出品」とは、販売価格を決めずに出品できる機能のこと。通常は価格を決めてからでないと出品できませんが、この機能を使えば出品後に価格を設定することができます。早速「価格なし出品」を試してみましょう。今回はスマートフォンを出品します。
1. 通常どおり出品画面に進む
「かんたん出品」では価格なし出品を利用できないので、通常の出品手順で進めていきます(ちなみに、すでに出品済みの商品を「価格なし出品」に変更することはできません)。
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2. 「価格を設定しない」をオンにする
![「価格を設定しない」をオンにする](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/4/3/0/6/202406211028/ka3.jpg)
通常と同じように必要な情報を入力していきますが、販売価格のところで「価格を設定しない」をオンにします。
3. 出品完了
![価格が「???」と表示された状態で出品される](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/4/3/0/6/202406211029/ka4.jpg)
すると、価格表示が「???」となった状態で出品されます。
4. 価格の提案が届く
![購入希望のユーザーから価格の提案がある](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/4/3/0/6/202406211032/ka5.jpg)
購入希望のユーザーから価格の提案が届きます。
5. OKなら「承諾する」を選択する
![承諾か辞退かを選ぶ](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/4/3/0/6/202406211033/ka8.jpg)
詳細を確認し、売ってもOKと思えるなら「承諾する」を、その価格では難しいと思うなら「辞退する」を選択します。承諾すると商品に価格が設定され、提案したユーザーに通知されます。
価格提案から72時間以内に出品者が確認しなかった場合は、自動的に辞退となります。
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「価格なし出品」はどんなときに役立つ?
フリマアプリで価格設定せずに出品できる機能は、実はメルカリよりも先にYahoo!フリマでリリースされていました。Yahoo!オークションでいう“1円スタート”みたいなもの、つまり、出品者が価格を決められない場合に役立つものだと筆者は捉えています。
販売価格は他ユーザーの出品例や他のフリマアプリでの販売価格などを参考にしながら決めるのがおすすめですが、類似商品が売られていなかったり、まとめ売りのように品数や中身によって価格が変わるものを出品したかったりすると、決めるのが難しくなりがちです。
そんなときに便利なのが、1円や100円など低価格からの出品が可能なYahoo!オークションやYahoo!フリマだったのです。
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「希望価格の登録」とはどう違う?
フリマアプリでは、購入希望者が出品者に値下げ交渉を行うことも少なくありません。ただ値下げ交渉には手間がかかるため、メルカリでは「購入者が買いたいと思う価格を登録できる」機能(=「希望価格の登録」)を提供しています。
「希望価格の登録」があるのだから、「価格なし出品」は不要では?と思えてしまうかもしれませんが、実はこの2つには大きな違いがあります。
![希望価格の登録では金額に制限がある](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/4/3/0/6/202407021456/800__ka7.jpg)
「希望価格の登録」は、販売価格の5%、8%、10%オフから選ぶか、希望価格を入力することができる機能ですが、いずれにしても金額には制限があります。
もっと安く買いたいと思っても、制限を超える額は登録できないのです。
一方「価格なし出品」の商品に対しては、自分が本当に希望する金額を提案することが可能です。希望が通るかどうかは出品者の判断によりますが、安い金額も提案できるという点では、購入希望者にかなりメリットがあるでしょう。
「価格なし出品」の場合、商品の価値を決めるのは出品者ではなく購入希望者です。もしかしたら出品者にとっても「思っていた以上に高値がついた」なんてことがあるかもしれません。
「価格なし出品」の注意点
とはいえ、逆の可能性もあります。通常の出品であれば、値下げ交渉も常識の範囲内で行われることが多いと思います(なかには、相場から大きくかけ離れた額を提示してくる人もいるようですが)。ですが、価格なし出品の場合は基準になる価格がないので、安値の価格提案ばかりが届く可能性もあります。「この額では売れない」と辞退しているうちに、結局誰にも売れないまま時間が経過してしまった、なんてこともあり得ます。
また価格提案がたくさん届けば、1つ1つ確認するのも面倒になるでしょう。72時間以内に確認しなければ自動的に辞退になるとはいえ、スルーはしづらいもの。値下げ交渉へのコメント対応並みにわずらわしさを感じる状況にもなりかねません。
結局、どんな風に使うのがおすすめ?
売りたい価格がある程度決まっているなら「価格なし出品」を使う意味はないと思います。一方で、いくらでもいいから手放したいと思っているなら、この機能は役立つでしょう。実際に使ってみてどの程度の価格を提案されるのか見てみるのもいいと思いますし、少し経って売れなければ“価格あり”で再出品する方法もいいかなと思います。
※参考:メルカリ、商品の価格を決めずに出品できる「価格なし出品」機能を提供開始
(文:川崎 さちえ(フリマアプリ・ネットオークションガイド))