私の住む地域では運転免許が必須といっていいほどで、早い子は高校生のうちに取得しています。同級生が車で通学しているという話も聞きます。免許を取るのは早ければ早いほどいいだろうと思い、私は教習所のお金を出してあげました。
「実は初回教習に行ったきり、全然行ってないんだ」タケトにそう言われ、一瞬私の思考が停止します。ちょっと待って……。タケトが教習所に申し込んで、どのくらい経った……? 教習をスタートしたのに、それ以来行っていないってことは……!?
のんきなタケトに私もさすがに怒鳴りました。「ちょっとは自分で考えなさいよ。すぐ教習所に電話して……スケジュールを調整してもらえるかとか、どうすればいいかとか聞きなさい!!」しかし期限に間に合わないことには変わりなく、結局私が出した30万はドブに捨てることになりそうです。
タケトは本当に自分から動こうとしないのです。だから我慢できずに子どもの頃からずっと口出しをしつづけてきました。私だって大学生になってまで管理したくなかった。だから今回はタケト自身に任せてみたのです。それが悪かったのでしょうか?
参考:e-Gov法令検索|昭和三十五年総理府令第六十号 道路交通法施行規則 第33条第5項第1号ラ
【後編】へ続く。
原案・編集部 脚本・物江窓香 作画・ももいろななえ 編集・井伊テレ子
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