トニ・クロースが現役引退…集大成のEURO2024でドイツ代表はベスト8敗退

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2024年07月06日 04:18  サッカーキング

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クロースの現役ラストマッチはスペイン戦となった [写真]=Getty Images
 ドイツ代表MFトニ・クロース(レアル・マドリード/スペイン)が現地時間5日、現役を引退した。

 2023−24シーズン、所属クラブのレアル・マドリードでラ・リーガとチャンピオンズリーグ(CL)のトロフィーを掲げたクロースは、かねてより公言していた「高いレベルのまま引退したい」という思いのもと、今夏限りでの現役引退を表明。自国開催のEURO2024を最後に、現役サッカー選手としてのキャリアに幕を下ろすことを決めていた。

 クロースの“ラストダンス”となるEURO2024で、ドイツ代表はオープニングマッチから好調を維持。第1節でスコットランド代表を5−1で粉砕すると、続くハンガリー代表戦を2−0で制し、大会一番乗りで決勝トーナメント進出を決めた。最終節のスイス代表戦は1−1のドローで終えたが、無敗でグループステージを終え、6月29日に行われたデンマーク代表とのラウンド16も2−0で完勝。自国開催のEUROで、2大会ぶりの準々決勝へ進み、5日にスペイン代表との優勝候補対決に臨んだ。

 試合はハイレベルな攻防戦が繰り広げられ、前半はスコアレスで終了したものの、後半立ち上がりの51分、右サイドで時間を作ったFWラミン・ヤマル(バルセロナ)からの折り返しをMFダニ・オルモ(ライプツィヒ/ドイツ)が右足で沈め、スペイン代表が先手を取る。ドイツ代表は試合終盤まで1点ビハインドと追い込まれていたものの、89分にDFジョシュア・キミッヒ(バイエルン)からの頭での落としに反応したMFフロリアン・ヴィルツ(レヴァークーゼン)が、右足で魂の一撃をねじ込む。

 ドイツ代表が意地を見せ、試合は延長戦に入ると、ホームの大声援を背にドイツ代表が勝ち越しを狙う。だが、追加点は奪えず終盤に突入すると、今度はスペイン代表が劇的なゴールを奪ってみせた。左サイドで顔を上げたオルモからのクロスボールに、走り込んだMFミケル・メリーノ(レアル・ソシエダ)が反応。狙い澄ましたヘディングシュートを叩き込み、スペイン代表が勝ち越しに成功した。

 ドイツ代表は延長後半アディショナルタイム、MFジャマル・ムシアラ(バイエルン)の突破がファウルを誘い、敵陣左サイドでフリーキックを獲得。ラストプレーとなった場面、クロースがキッカーを託されたが、右足で上げたボールはGKにキャッチされてしまう。そのまま試合終了の笛が吹かれ、7大会ぶり4度目の優勝を目指した開催国ドイツ代表の冒険は、ここで終了した。

 同時に、この敗北は、今大会限りでスパイクを脱ぐことを公言していたクロースが、現役を引退することも意味する。クロースはEURO2020でドイツ代表がベスト16敗退に終わると、当時31歳でドイツ代表からの引退を表明していたが、母国開催のEURO2024を目前に控えた今年2月、ドイツ代表への電撃復帰を発表。以降はチームの中心に君臨し、不調が続いていたドイツ代表を蘇らせる存在感を放ったが、自身最後の大会でタイトルを勝ち獲ることはできなかった。

 ドイツ代表としてのクロースは、2010年3月にデビューを飾ると、2013年頃から不動の主力として活躍。FIFAワールドカップは3大会連続、EUROは今大会を含めて4大会連続で出場した。FIFAワールドカップブラジル2014では、中盤の主力として全7試合にフル出場し、2ゴール4アシストの活躍で母国の24年ぶり4度目の優勝に大きく貢献。これまでに国際Aマッチ通算で115試合に出場し、17ゴール21アシストを記録した。

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