カコは夫のことをすごい目で睨むと、何も言わず部屋に戻っていきました。半年ほど前から夫と口をきかなくなったカコ。たしか長女のサエのときもこの年頃は同じような感じでした。早く反抗期が終わればいいのにな……と思っていました。
「話がある」と言って出かけていった夫。昇進した? それとも何か大きな病気が見つかったとか? 親戚関係で何かあった……? 見当もつきませんでした。しかし切り出されたのは「離婚してほしい」。私は頭が混乱して追いつきませんでした。
「非常識なことも無責任なことも承知の上だ。もちろん慰謝料は払うし、養育費だって、この家だって渡してもいい。だからお願いします。俺と離婚してください」
平凡だけれど、幸せな毎日でした。上の子たちは社会人だし、末っ子もいまや中学3年生。子育ての終わりを感じながら、夫と2人で過ごすこれからの人生について考えはじめたところでした。そんななかでの突然の離婚宣言。最初は何を言っているのか理解することができませんでした。
不倫をしていた上に、相手の女性に子どもを作ってあげたいから離婚……? 夫はそんなバカげた話が通じると本気で思っているのでしょうか。
|
|
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・りますけ 編集・井伊テレ子