半信半疑で初めて試したリカバリーウェア。VENEX『リカバリームーヴ』の本当の効果とは

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2024年09月21日 08:31  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
“リカバリーウェア”なるジャンルの存在を初めて知ったのは数年前。大きなアウトドアショップの衣類コーナーだった。

僕はその頃、リカバリーサンダルを愛用していたので、その字面が意味するところはすぐに理解できた。


○■胡散臭い? 眉唾もの? すぐには飛び付けなかったリカバリーウェア



クッション性能が高いソールで地面から伝わる衝撃を軽減したり、柔らかいフットベッドで土踏まずを刺激したりすることで、疲れた足を癒す効果のあるリカバリーサンダル。

リカバリーウェアも同様に、何らかのスペシャルな仕様によって、疲れた体を癒してくれる衣類なのだろう。



でも、どうやって?

サンダルのように、歩くたび体重がかかる足に力学的な作用を及ぼすものなら分かりやすいが、ただ身にまとうだけの洋服で、どうすればそうした効果が出せるのだろうか。



多くの人が同様の疑問を持つのだろう。

店頭のリカバリーウェアには、効果を詳しく説明するPOPがつけられていた。

生地に織り込まれた特殊素材が、生体に及ぼす効果などについてである。

しかしどうも読むほどに胡散臭く感じられた。眉唾ものと思い、すぐに購入しようとは思えなかった。



だがそれ以来、ずっと気になっていたのだ。

僕はもともと健康グッズが好きで、これまでに色々なものを試してきた。

その多くはエビデンスも怪しいものだったが、自分の体で試してみて効果を実感し、すごくお気に入りになったものもある。



いわゆる“ゲルマニウム粒”もそうだった。

よくわからない金属の欠片にそんな効きめがあるのか? と疑いつつも使ってみたら、明らかな効果があり、僕の頑固な肩こりを見事に改善してくれたので、今はゲルちゃんに対して全幅の信頼を寄せている。



反面、スポーツ選手がよく装着しているチタンや磁気のネックレスやシールで、身体への大きな効果を感じたことはない。

きっと健康グッズというものは、人によって“合う・合わない”の幅が大きいのだろう。



だからリカバリーウェアも、実際に試してみなけりゃ分からない。

もしも自分に合わなくても、世の中まあそんなものだ。

という中途半端な意気込みで初めて手に入れたリカバリーウェアは、VENEXというブランドの商品『リカバリームーヴ』だ。


リカバリーウェアには部屋着や寝巻きのような、家の中だけで着るタイプが多いが、僕は家の中でも外でも、もはや寝る時も着るものがほとんど変わらないフリーランス野郎なので、どちらにも対応するジャケットタイプにした。

スポーツウェア風でデザイン的にもなかなか格好良く、十分外出に耐えられるものだ。



ただ正直なところ、実物を手に持つ段階に至っても、「こんなもので本当に疲れが回復するんけ?」と半信半疑だった。

いや、“三信七疑”くらいの気持ちだったというのが正しい。


○■就寝時に連日着てみたら、思わぬ効果が現れた



少し光沢があり滑らかなVENEX『リカバリームーヴ』の生地は、厚手ながら軽く、着心地は良さそうだった。

肌触りもサラサラで心地よい。


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「でも、それだけなんじゃないの〜? 雰囲気だけなんじゃないの〜?」

こちとら、いい歳こいた面倒臭いおっさんなのだ。

こんな服を着るだけで体が楽になるなんて、そう簡単には信じられない。



そうは思いつつも、仕事や日常の疲れが溜まっていた時期だったため、ある程度の期待はしていた。

たとえわずかでも、効き目があったらいいなと。

こうした健康系アイテムは、一定の“信じる気持ち”を持つことも大切。プラシーボもバカにはならないからだ。

そもそも、まったく信じていなかったら買わないし。



メーカーのサイトによると、『リカバリームーヴ』は血行を促進し、筋肉の緊張をほぐす効果があるとのことだったが、初めて袖を通した瞬間、特別な感触は何もなかった。

ただ羽織った瞬間からふわっと気持ちいい感じがしたが、それは期待感ゆえの錯覚ではないかと思った。

そして着たまましばらく横になっていると、体がじんわり温まっていくのを感じた。

「むむ? これって効いてるのか?」と思いながら、そのまま眠りに落ちた。



そして朝になり目が覚めたとき、肩の張りがいつもよりだいぶ軽く感じられたのだ。



いやいやいやいや、まあまあまあまあ……。

このおっさん、そう簡単には信じません。



9月になっても暑さが続いていたので、それまでの僕は夜もクーラーをオンにし、Tシャツで寝ていた。

しかしさすがに朝方は涼しく、目覚めると体が冷えているのを感じることもあった。

だから単に、久しぶりに上着を着て寝たことによる効果かもしれない。



だけどその後も連日『リカバリームーヴ』を使用してみると、徐々に疲労感が軽減していくことに気づいた。

また睡眠への効果は大きく、よく眠れる。

僕は昼夜逆転とまではいかないが生活が乱れがちで、睡眠障害傾向。

夜、なかなか寝つけなかったり、夜中に何度も起きることが多いのだが、『リカバリームーヴ』を着るようになってからは、そういうことが少なくなったのだ。



着用を始めて数日後には、体の痛みや凝りが大きく改善していることがわかった。

それに、ライターの職業病でもある眼精疲労が軽減したのか、目がスッキリした感じがし、眼精疲労に伴う首の後ろの筋肉の凝りや冷えもなくなっていた。



個人的な感覚だが、こうして僕は『リカバリームーヴ』の効果を確証するようになった。

メーカーがアピールする通り、生地に織り込まれた特殊素材が体に作用したのか、はたまたプラシーボ効果か、それはよく分からない。

ただ究極のことを言うと、一介のユーザーとしては効きめさえ感じられるのであれば、どっちでもいいのだ。

医療用品ではなくあくまでも健康グッズなんだから、サプリのようなもの。

そんなに突き詰めてもしょうがない。


○■最終的には「効くか効かないかはあなた次第」ではあるけども



VENEXのサイトによると、『リカバリームーヴ』には、ナノプラチナなどの微細な鉱物を練り込んだ特殊な“PHT繊維”という素材が使われているという。

PHT繊維は鉱物由来の遠赤外線を放出し、血行を促進。筋肉の緊張緩和をサポートするのだとか。

『リカバリームーヴ』はさらに、自律神経の副交感神経を優位にする効果があるとも謳われている。

副交感神経が優位になると心身がリラックスし、体が自然と回復モードに入る。

それが本当なら、まさに着るだけで心身の疲れを癒すというわけだ。


メーカー側が示すこうした“エビデンス”に、果たしてどこまで信憑性があるのかは分からない。

そもそも昨今は、エビデンスという言葉が軽くなっていて、本当に学術レベルの確固とした根拠なのか、宣伝ありきのものなのか、消費者には窺い知れぬ。



だけどそれさえどっちでも良く、主観で効果を感じられればOK。

『リカバリームーヴ』に合格印を押した僕は、それからは毎晩、着て過ごすようになった。

睡眠の質向上と、慢性的だった肩や首、腰の凝りがなくなったのは大きな変化だった。



もちろんこうした効果はすべての人が感じられるわけではないだろうが、少なくとも僕とこの『リカバリームーヴ』の相性は良いようだ。



もし誰かが「リカバリーウェアって本当に効くの?」と尋ねてきたら、今の僕は「試してみる価値はあるよ」と答えるだろう。

何事も、やってみなければわからないものだ。

主観の個人差に対する保険として、「効くか効かないかは、あなた次第です」と付け加えるかもしれないけど。



佐藤誠二朗 さとうせいじろう 編集者/ライター、コラムニスト。1969年東京生まれ。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わり、2000〜2009年は「smart」編集長。カルチャー、ファッションを中心にしながら、アウトドア、デュアルライフ、時事、エンタメ、旅行、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動中。著書『ストリート・トラッド〜メンズファッションは温故知新』(集英社 2018)、『日本懐かしスニーカー大全』(辰巳出版 2020)、『オフィシャル・サブカルオヤジ・ハンドブック』(集英社 2021)。ほか編著書多数。新刊『山の家のスローバラード 東京⇆山中湖 行ったり来たりのデュアルライフ』発売。
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